最新情報

お知らせ

8020推進財団理事長賞表彰にかかる被表彰者の選出推薦について

地域口腔保健協議会会長 地域歯科医師会会長 各位

 8020推進財団では8020運動の積極的な普及啓発を目的に8020達成者に対し、公益財団法人8020推進財団理事長賞を贈呈する表彰事業を実施しております。【全文】8020推進財団理事長賞表彰にかかる被表彰者の選出推薦について.pdf

 下記により貴会で実施されておられます令和2年度および令和3年度の8020達成者表彰事業の被表彰者名簿を別紙指定様式にて岐阜県歯科医師会宛(E-Mail:office@gifukenshi.or.jp)に10月29日(金)までに、ご報告いただきますようお願いいたします。

 

提出書類:8020達成者表彰事業 被表彰者名簿.xls

※ブラウザがchromeの場合①右クリック②名前を付けてリンク先を保存

※ 提出はExcelとPDF に変換したファイルの2つをご提出ください。
(特殊な漢字についてはPCにより正確に表示されないことがあるため)

提出先 :office@gifukenshi.or.jp

第26回口腔保健シンポジウムを開催

 日本歯科医師会が、7月4日にコロナ禍で話す機会の減少などで、衰えたお口の健康を保つことの重要性や予防法などを医科・歯科の専門家に加えてディスカッションを行います。有森裕子さん(元マラソンランナー)をゲストに迎え、参加は無料なので県民の皆さまぜひ、ご参加ください。

 

テーマ:コロナ時代、健康管理の鍵は、オーラルフレイルの予防

日 時:2021年7月4日(日)13:30~15:40

配 信:オンライン配信 (参加無料)

申込締切:6月30日(水)定員3000人

参加申込:参加はこちらをクリック もしくは、ポスター内のQRコードより

抽選でオーラルケア商品のプレゼント歯科相談もあります。

 

     詳細は、日本歯科医師会HPより。

 

 

6月4日~10日は歯と口の健康週間

6月4日~10日は歯と口の健康週間です 

 むし歯になって削った歯や歯周病で失った歯は元には戻りません。歯のお手入れをしないと将来確実に歯を失うことになります。一生自分の歯でおいしい食事できるよう普段から歯みがきや歯間ブラシなどでの歯の清掃を行い、年に3回ほどは、かかりつけの歯科医院で歯科健診を受けましょう!

 6月5日(土)の岐阜新聞と中日新聞の朝刊に、新聞掲載を行いました。普段からのハミガキなど口腔ケアを行っていると、新型コロナの重症化予防につながる可能性も今回の中日新聞の記事で示されております。新聞掲載の詳細は、それぞれの新聞のリンク先よりご欄ください。

 

 

岐阜新聞

テーマ:医科歯科連携の重要性(河合直樹・県医師会会長と阿部義和・県歯科医師会会長) 

   R3.6.5岐阜新聞「歯と口の健康週間」県医師会長との対談 .pdf

中日新聞

テーマ:口腔ケアが新型コロナの重症化を予防

内容:6月4日~10日の歯と口の健康週間にちなんで、花田信弘・鶴見大学歯学部探索歯学講座名誉教授に、口腔ケアが新型コロナの重症化を予防する点について記事の掲載協力をさせていただきました。

   R3.6.5中日新聞歯と口の健康週間 .pdf

 

 

 

歯科保健診療車けんし8020披露式を開催

 歯科保健診療車「けんし8020」の老朽化に伴い、この度県の補助をいただき6代目として、新型コロナウイルス感染症のまん延防止対策や災害地での歯科診療も対応可能な車両として誕生しました。

 4月18日(よい歯の日)の午前中には、稲葉神社(岐阜市)でお祓いを済ませ、午後1時から県歯会館で披露式を行いました。式の中ほどから暴風雨となり、雨の中でのテープカットとなりましたが、お蔭様で無事終了することができました。

 現在は、5代目の旧車両を運用しておりますが、最後の整備をして、5月ごろから正式運用が開始されます。

【歯科保健診療車「けんし8020」とは】

 県の委託により県内の障がい児(者)施設などを訪問して、歯科健診や予防処置を行っており、バスという機動性を利用して5代目の診療車は、東日本大震災に災害支援を行うなど歴代の車両は災害支援にも活躍しております。

 

高齢者の方の元気を支えるウェブサイト上の街/厚労省HP

 厚生労働省が、高齢者の方が元気に生活できるための情報を集めたサイトを開設されております。Webサイト上の街で、高齢者に対する新型コロナに対する情報やスポーツ、運動での留意点、健康体操動画、口腔ケア、フレイルなど、元気になるための情報が満載です。ご活用ください。 

 

 

 高齢者の方の元気を支えるウェブサイト上の街 /厚生労働省HP

 

いい歯の日広告(中日新聞に掲載)

  11月8日のいい歯の日にちなんで、本会で「口腔ケアで感染症予防口から始める健口生活」をテーマに11月7日に中日新聞に1面広告を掲載いたしました。詳細は下の新聞記事をクリック(PDFファイル)。

外出を自粛中の県民の皆さまへ

外出を自粛中の県民のみなさまへ

~体の健康とともに、お口の健康も保ちましょう!~

■自宅でできるお口の健康法
1.規則正しい生活を心がけ、1日3回歯を磨きましょう
2.免疫力を高めるために、十分な栄養・十分な睡眠をとりましょう
3.食事はひと口30回よく噛んで、たくさん唾液をだしましょう
4.感染予防だけではなく保湿効果もあるのでマスクをしましょう
5.帰宅後は手洗い・うがいを必ずしましょう
6.おしゃべりの機会が減るとお口の機能も衰えます
  あいうべ体操やパタカラなどのお口の体操をしましょう  
7.歯周病重症化予防のためにメンテナンス中の方は、「かかりつけ歯科医」とよく相談して健康維持を心がけましょう
      

■注意してください!コロナウイルスの多くは口から感染します
1.お口の清掃はウイルス感染への水際対策です
2.お口が不潔だと肺炎のリスクも高まります
3.お口が不潔だと腸内細菌のバランスを崩しやすく全身の免疫を弱めます
4.唾液にはウイルスを減らす効果があります   

※ 糖尿病や心臓疾患などの基礎疾患を患っている方、喫煙者は新型コロナウイルスに感染すると重症化しやすいというデータがあります。これらの病気と深く関わる歯周病の予防は、かかりつけ歯科医とよく相談して健康維持を心がけましょう!

歯科衛生士・歯科技工士の資格をお持ちの方へ

   歯科衛生士・歯科技工士の資格をお持ちの方へ

 歯科衛生士・歯科技工士の資格を取得されているにも関わらず、就業されていない方を対象に、「歯科衛生士・歯科技工士 再チャレンジ・スキルアップ研修会」を開催いたします。この機会に、研修を受講していただき、再就職に向けて研修を受けて就職に繋げませんか。

  研修会名 : 再チャレンジ・スキルアップ研修会
  日  時 : 令和2年3月1日(日)
         ※詳細は下記画像・PDFをご参照ください。
  場  所 : 朝日大学医科歯科医療センター(瑞穂市穂積1851-1)
  申  込  み : 下記の画像より、PDFファイルをダウンロードして
         FAXしていか、岐阜県歯科医師会事務局までお電話
         にてお申し込みください。
          TEL:058-274-6116  FAX:058-276-1722



歯科衛生士.pdf



歯科技工士.pdf

年末年始の休業(診療)について


■岐阜県歯科医師会 事務局


 仕事納め:2019年12月27日(金)午後5時

 仕事始め:2020年1月4日(土)午前9時~正午

      ※土曜日のため電話対応のみ
   ※通常業務は、1月6日(月)午前9時からとなります。



■岐阜県口腔保健センター障害者歯科診療所
       (障がい者歯科診療所・岐阜県歯科医師会館1階)
 

 年末:2019年12月28日(土)、29日(日)
    は、通
常通り診療を行います。


 年始:2020年1月9日(木)
    から通常診療を行います。

  

   ※受診には、事前予約が必要です。     

       

県歯事務局の臨時休業

県歯事務局は、次の日にちに職員研修旅行のため休業いたします。


    【 県歯事務局 の 臨時休業日

        令 和 元 年 10 月 15 日 (火) 
                             
           
※職員が1人県歯会館に在駐いたしますので、緊急連絡については対応させていただきます。

SKE48の歯科衛生士の体験がGYAO!で配信開始


 6月5日(水)1815分からのぎふチャン「Station!」の番組内の「SKEの岐阜県だって地元です!」のコーナーでSKE48のメンバー3人(北野瑠華さん、井田玲音名さん、高畑結希さん)に歯科衛生士体験をしていただきました。その放送内容が、動画配信サイト「GYAO!」でも視聴可能になりました。ぜひ、ご覧下さい。

 
【動画はこちらから】
 

   SKE48メンバー3人による歯科衛生士体験動画



                

お盆期間中の業務日程

県歯のお盆期間中の業務日程

   岐阜県歯科医師会 事務局

     通常通り業務を行います。

   ■岐阜県口腔保健センター障害者歯科診療所
     通常通り診療を行います。

 

              公益社団法人 岐阜県歯科医師会 事務局 

からだの健康は歯と歯ぐきから



 歯と全身病との関わりのA3サイズのポスターを作成いたしました。
クリックして開いたPDFを印刷いただくか、ポスターご要望の方は本会までお問い合わせください。     

        

                岐阜県歯科医師会 事務局

平日(木・金)の障がい者への歯科診療をスタート!

平日(木・金)の障がい者への歯科診療をスタート!


 7月5日(金)午後1時から岐阜県口腔保健センター障害者歯科診療所が、平日の診療を木曜日(午前)と金曜日(午後)に限定して開始しました(土日もこれまで通り診療)。

 これまで障がい者専用の同診療所の診療は、土日のみの受け入れ体制だったのですが、朝日大学医科歯科医療センターで約20年障がい者歯科医療に携わってこられた橋本岳英歯科医師を同診療所に常勤で迎えたことによって可能になりました。


岐阜県口腔保健センター障害者歯科診療所の診療時間


   
※木・金・土日ともに、9:00~9:30および16:30~17:00は、急患のみの対応となります。

   

岐阜県民の歯・口腔の健康づくり条例の改正案が議決

岐阜県民の歯・口腔の健康づくり条例の改正案が議決

 全国的にも初の「歯科衛生士の確保・養成及び資質の向上」などの文言が入った同条例の改正案が、6月27日(木)に開催された阜県議会定例会(令和元第3回)で可決されました。

 

 平成22年4月に同条例が初めて制定され、2年連続で骨太の方針に歯科の重要性が明記される中、国の動きに対応すべく改正がなされました

 

△岐阜県民の歯・口腔の健康づくり条例の一部を改正する条例案

  ※岐阜県議会のホームページ

https://www.pref.gifu.lg.jp/gikai/teireikai/heisei31/dai3/giinhatsuan01-3/kengi11.html

歯と口の健康週間 6月4日~10日



 6月4日~10日は、日本歯科医師会が提唱している歯と口の健康週間です。

県下では、各地域で歯と口の健康週間に各地域で歯科に関するイベントが開催されます。


歯と口の健康フェスティバル2019 

    日時:6月8日(土)14:00~16:00

    場所:星雲会館 

 ※詳細は、次のリンク先をご覧ください。

  案内チラシ(下呂).pdf


■ 第36回各務原市健康のつどい 

  日時:6月9日(日)9:00~14:00

  場所:各務原市総合福祉会館・産業文化センター 

 

■ 歯の健康フェスティバル2019

  日時:6月9日(日)9:20~12:00(11:30受付終了)

  場所:大垣城ホール
 ※詳細は、次のリンク先をご覧ください。
  案内チラシ(大垣・大垣会場).pdf

  日時:6月9日(日)9:30~12:00(11:30受付終了)

  場所:垂井町文化会館
 ※詳細は、次のリンク先をご覧ください。

   案内チラシ(大垣・垂井会場).pdf

 

 

テレビ放送のお知らせ・ぎふチャンでSKE48が歯科衛生士職業体験

 

  

    6月4日~10日は歯と口の健康週間です。この週間にちなんで、5月23日(木)18時ごろから、朝日大学PDI岐阜歯科診療所で、SKE48メンバーの北野瑠華さん、井田玲音名さん、高畑結希さんに、歯科衛生士の職業体験をしていただきました。


   体験内容は、PMTC(お口のクリーニング)、印象採得(歯の型どり)を行い、終了は21時頃の夜遅くになり、SKE48のメンバーの皆さん、朝日大学PDIのスタッフの皆さん本当にありがとうございました。


 この模様の放送は、6月5日(水)18時15分からのぎふチャン「Station!」内の「SKEの岐阜県だって地元です!」のコーナーで視聴できるので、ぜひご覧ください。放送して1カ月後くらいには、動画配信サイト「GYAO!」でも視聴可能です。

歯と口の健康週間(6月4日~10日)



 
6月4日~10日は、日本歯科医師会が提唱している歯と口の健康週間です。

県下では、各地域で歯と口の健康週間に各地域で歯科に関するイベントが開催されます。

 

■2019年度歯と口の健康週間  

  場所:朝日大学医科歯科医療センター(旧朝日大学歯学部附属病院) 

  日時:6月3日(月)~6月7日(金)10:00~11:30          

  場所:朝日大学病院(旧朝日大学歯学部附属村上記念病院) 

  日時:6月3日(月)~7日(金)

     10:00~11:30、14:00~15:30 


■歯と口の健康フェスティバル2019 

    日時:6月8日(土)14:00~16:00

    場所:星雲会館 

 ※詳細は、次のリンク先をご覧ください。

   案内チラシ(下呂).pdf


■第36回各務原市健康のつどい 

  日時:6月9日(日)9:00~14:00

  場所:各務原市総合福祉会館・産業文化センター 

 

■歯の健康フェスティバル2019

  日時:6月9日(日)9:20~12:00(11:30受付終了)

  場所:大垣城ホール
 ※詳細は、次のリンク先をご覧ください。
   案内チラシ(大垣・大垣会場).pdf

  日時:6月10日(日)9:30~12:00(11:30受付終了)

  場所:垂井町文化会館
 ※詳細は、次のリンク先をご覧ください。
   案内チラシ(大垣・垂井会場).pdf

 

 

FC岐阜選手31人へ歯科健診を実施

   岐阜県スポーツ健康づくり歯学協議会は、5月16日(木)午後2時から岐阜県歯科医師会館で、今年もFC岐阜の選手に歯科健診を実施し、マウスガードも4人の選手が作製されました。歯を健康に保つことは、全身の健康にも繋がり、スポーツのパフォーマンスにも影響を与えます。選手の皆さん次の試合も勝利を目指して頑張ってください!
 健診の模様は、岐阜放送で当日夕方6時15分から「station!」で放送。翌日には、岐阜新聞にも掲載頂きまた。当日出務いただいた歯科医師の先生方、報道関係の皆さま、お忙しい中ありがとうございました。

  
  


高校のホッケーとラグビー部の新入生42人にマウスガードを作製

 岐阜県スポーツ健康づくり歯学協議会(GSHP協議会)は、5月9日(木)16時から可児工業高等学校で可児、加茂のGSHP協議会会員の6人の先生方の協力を得て、可児工業、可児、東濃実業高校の3校のホッケーとラグビー部の新入生にマウスガード作製(装着・調整)を行いました。

 少子化もなんのその、例年より7人ほど多くの生徒さんが作製されました。週末の試合で早速使われるそうで、新入生の皆さんマウスガードを着用して試合頑張ってください!

   マウスガードについて詳しく知りたい方は、右の「マウスガードとは」のバナーをクリックください。





2019年ゴールデンウィーク10連休中の業務

    ゴールデンウィーク10連休期間中について

 

■岐阜県歯科医師会 事務局の業務

 今年のゴールデンウィークは10連休となりますが、県歯事務局は、次の期間休業させていただきます。


   休業期間 2019年 4月28日(日)から
                            ↓
               
2019年 5月6日(月)まで


   


  


「笑顔の向こうに」3月7日上映終了予定

 日歯が8020運動30周年記念事業として製作した「笑顔の向こうに」が3月7日(木)で上映終了予定です。お見逃し無く。

 県内で上映されているイオンシネマ各務原での上映時間は次の通り。

 

 イオンシネマ各務原(3月7日上映終了予定)
   
   上映時間:
19時25分~21時10分


 ■映画の上映される映画館一覧(全国)   
   上映映画館一覧.pdf

 ■公式HP(上映劇場、予告動画、作品情報が掲載されております)

   https://egao-mukou.jp/






歯科衛生士・歯科技工士の資格をお持ちの方へ

       再チャレンジスキルアップ研修会を開催
 
 歯科衛生士・歯科技工士の資格を眠らせている方を対象に、再チャレンジスキルアップ研修会を2月28日(木)に岐阜県歯科医師会館で開催いたします。
 結婚や育児などで退職された方もこの研修会を機に再就職をしませんか?研修会終了後は、就職相談・就職先の紹介も行いますので、ぜひ、ご参加ください。申し込みは、下記にTEL、メールにてお申し込みください。チラシPDFからFAXでのお申し込みも可能です。


【申し込み先】 公益社団法人 岐阜県歯科医師会 事務局 

        TEL:058-274ー6116

【チラシPDF】 【申し込み用紙】再チャレンジ・スキルアップ研修会.pdf

日歯製作映画「笑顔の向こうに」が2月15日上映開始



 日歯が8020運動30周年記念事業として製作した「笑顔の向こうに」が第16回モナコ国際映画祭で最優秀作品賞を受賞しました。2019年2月15日(金)から岐阜県内では、イオン各務原で上映されます。ぜひ、ご覧下さい。ストーリーなど詳細は、下記の映画のチラシPDFや公式HPを参照ください。

   笑顔の向こうに チラシ.pdf

 ■映画の上映される映画館一覧   
   上映映画館一覧.pdf

 ■公式HP(上映劇場、予告動画、作品情報が掲載されております)
   https://egao-mukou.jp/

第26回歯と健康の県民フォーラムを開催しました。


 平成30年11月3日(土・祝)に第26回歯と健康の県民フォーラム並びに第5回岐阜県歯科医学大会をホテルグランヴェール岐山で開催しました。


 8020運動の30周年を期に功労者への表彰と、8020を達成    
した方の表彰と親と子のよい歯のコンクール表彰への表彰にお祝いに駆
け付けてくれた日歯よ坊さんと県のミナモ。

                     講演するNEWSZERO元メーンキャスターの村尾信尚講師
    、歯の大切さやキャスター時代の裏話などを話していただきました。

第26回歯と健康の県民フォーラムを開催!

 今年で第26回目を迎えます歯と健康の県民フォーラムが開催されます。当日は、NEWSZERO元キャスターの村尾信尚様や日歯公式マスコットキャラクターのよ坊さんも来場いたします。ぜひ、ご来場ください。

7月豪雨の被災者と医療機関の皆さまへ

 この度の西日本を襲った記録的な豪雨により、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。 

   さて、この度の豪雨災害に対し、厚生労働省から豪雨の被災者と医療機関向けに、保険証と現金がなくても受診ができることに対する通知文が届いておりますので、各医療機関におかれましては、ご対応をお願いいたします。

 
1.被災者の皆さまへ
 
2.医療機関の方々へ
 
【被災者の皆さまへ】
 歯科医療機関を受診するときは、事前に電話にて事情を伝えていただき、ご予約をお願いいたします。

噛み癖ありますか?

 皆さんの利き手は右・左どちらでしょうか?利き足(軸足かもしれませんが)は?靴を履く時、風呂に入る時など、決まった足から入りませんか?それはあって当然ですが、食事の時はどうでしょうか?右側・左側のどちらかが噛みやすい、噛みにくいのであれば、それはちょっと要注意です。

 本来、肉食動物はどの方向からでも獲物を捕らえなければいけません。片側からしか捕れないようでは獲物を得る確率が半分になってしまいます。草食動物も片噛みをしていては片側の歯ばかりすり減ってしまい、噛めなくなってしまいます。なのでどちらの動物も両側を均等に使っています。

 しかし、人間という動物はどうもそうではないようです。患者さんに聞くと、多くの人が噛み癖を持っています。噛み癖が原因でトラブルになっている人もいるかもしれません。

 噛み癖があると、得意な側の歯に過度な負担がかかるという大きな問題があります。2人で持つ荷物を1人で持ち続けるには限界があります。いずれ持てなくなってしまいます。歯も同じです。得意な側で噛めなくなった時、反対側で噛もうとしても、もともと不得意になった原因があるわけなので、なかなかうまく噛めません。そうならないためにも、早めに噛みにくい側をつくらないように処置をすることが大切です。

 特に、学童期の子どもは乳歯の生え変わりの時期にぐらぐらの歯を使わずにいて、そのまま片噛みの癖がついてしまったり、食事の時に横を向いてテレビを見る事により、自然に片噛みになってしまいます。

 子どものうちから片側ばかりで噛んでいると、顔の形が左右非対称に発達してしまいます。左右対称の方が人に与える印象が良いそうです。それを放置すると、体までゆがんでいくという説もあります。四十肩、五十肩は片噛みによる体のゆがみが原因と言う整体の先生もいます。

 人間の体は完全に左右対称とは言えませんが、片側に負担をかけすぎることは体にとって良いことではありません。「予防に勝る治療はなし!」左右均等に使えるように気をつけてください。


歯とジュースの関係

 近年、スマートフォンの普及により、インターネットのニュースを見る機会が増えています。歯に関連する記事も目にすることがあります。その中に甘い炭酸ジュースが歯を溶すというものがありました。
 歯は口の中のpHの変化によって成り立っていると言っても過言ではありません。pH5.5が境界で、それよりも低くなる(酸性になる)と歯のカルシウムなどが溶け出す「脱灰」が始まり、高くなる(アルカリ性になる)と唾液中に含まれるカルシウムなどを歯に取り込む「再石灰化」が進んでいきます。む歯菌は自分のエネルギーを得るために砂糖を分解しますが、そのときに酸を作ってしまいます。それに加えてプラークという白い膜のようなものも作ってしまうため、その中のpHが下がり、歯が溶かされるといった状態になっていきます。歯磨きはそのプラークを除去するという目的で大切になります。
 甘い炭酸ジュースはそれ自体が酸性です。そのため、飲んだ時に一時的にpHが下がって脱灰が始まり、その後、唾液により徐々にpHが戻り、5.5を超えると再石灰化が始まります。このように脱灰と再石灰化が繰り返されることで歯は維持されていきますが、このpH5.5を超える前、または超えて間もないうちに再びジュースを飲んだ場合、十分な再石灰化が始まる前にpHが下がり、脱灰ばかりになってしまいます。それがいわゆる「歯を溶かす」状態です。そうならないためには、飲んだ後は水やお茶で洗い流す、キシ リトールガムをかむなどして唾液がたくさん出るようにするといった対処、そして第一にジュースのだらだら飲みをしないことが大切になります。
 徐々に寒くなり、夏のように飲み物を多く口にする時期ではないですが、暖房器具などによる隠れ脱水もあり、保水のためにスポーツドリンクを飲むこともあると思います。しかし、市販のスポーツドリンクも砂糖が含まれるpHの低い飲み物です。歯を大切にするためにだらだら飲みをせず、飲んだら水で洗口をしたり、お茶で洗い流したりすることをおすすめします。

歯と口の健康週間のイベント

     6月4日~10日は歯と口の健康週間です

 6月4日~10日は、日本歯科医師会が提唱している歯と口の健康週間です。県下では、各地域で歯と口の健康週間に各地域で歯科に関するイベントが開催されます。ぜひ、ご参加ください。

■第29回歯と口の健康フェスティバル
  日時:6月3日(日)12:30~15:30
  場所:羽島市民会館
  連絡先:羽島歯科医師会 058-393-1915(※10時~15時)
 
■2018健幸フェスタinえな
  日時:6月3日(日)8:30~14:30
  場所:まきがね公園体育館
  連絡先:恵那歯科医師会 0573-25-4098(※9時~12時)

■2018年度歯と口の健康週間
  場所:朝日大学医科歯科医療センター(旧朝日大学歯学部附属病院) 
  日時:6月4日(月)~6月8日(金)10:00~11:30 
   
場所:朝日大学病院(旧朝日大学歯学部附属村上記念病院) 
    日時:6月4日(月)~8日(金)
     10:00~11:30、14:00~15:30 
    連絡先:朝日大学 058-329-1111
  
■歯の健康フェスティバル2018
  日時:6月10日(日)9:20~12:00(11:30受付終了)
  場所:大垣城ホール
    
案内(大垣.大垣会場).pdf
  日時:6月10日(日)9:30~12:00(11:30受付終了)
  場所:垂井町文化会館
    
案内(大垣.垂井会場).pdf
   連絡先:大垣歯科医師会 0584-81-6540(※9時~17時)

■第35回各務原市健康のつどい 
   日時:6月10日(日)9:00~14:00
   場所:各務原市総合福祉会館・産業文化センター 
  連絡先:各務原市歯科医師会 058-371-3201(※9時~4時)
        

あなたの歯磨き方法正しいですか?

 先日、患者さんに「先生、毎日3回歯磨きしているのに、どうして歯周病になるのでしょうかねぇ?」と言われ、少々厳しい言い方ですが、「磨いているのと、磨けているのは違いますよ。正しい歯磨きの方法を習って帰ってくださいね」と答えました。
 歯科疾患実態調査によると、95%以上の人が毎日歯を磨く習慣があると答えています。一方で、40歳以上の80% 以上の人が歯周病にかかっているという結果もあります。つまり、歯磨きはしていても磨けていない患者さんがたくさんいることになります(歯周病の程度も人によって違うので、まったく磨けていないわけではないですが)。 「では、歯磨きではなく、他の方法(例えば、うがい薬や歯磨き粉など)で歯周病が治らないですか?」と聞かれることもあります。残念ながら、歯に付着する汚れ(歯垢、プラーク)はバイオフィルムと呼ばれ、細菌が何層にも重なってできているため、薬剤の効果はほとんど期待できません。歯科医師としても、何か画期的な薬やもっと簡便な方法があれば、介護の必要な方などは非常に助かるのに-と思うのですが、ブラシで物理的にバイオフィルムを壊すこと以上に良い方法がないのが現状です。
 治療室で歯科衛生士が歯磨き指導をしていると、「この年になって歯磨きを習うなんて恥ずかしいわ」、「この間も習ったのに磨けていないなんて情けない」という患者さんの声を聞くこともあります。ですが、人によって口の中の状況は歯並びも、歯周病の程度も違うので、その人に応じた歯磨き方法を習う機会はなかなかありませんし、すべての歯をしっかり磨くことは大変難しいことなのです。
 歯周病の治療の大前提に原因除去療法という考え方があります。簡単に言えば「病気の原因を取り除くことで歯周病を治す」という考え方です。歯周病は歯の表面についた汚れ(歯垢)が、歯茎に腫れ(炎症)を起こすことで始まります。したがって、歯磨きによって汚れを落とすことは、歯茎の炎症を抑える治療そのものとも言えるのです。
 歯周病は生活習慣病の一つとされています。自分自身に必要な歯磨きの方法をチェックし
て、それを継続することで口の健康だけでなく、全身の健康にもつながります。歯磨きをしているのに血が出たり、歯茎が腫れたりすると感じている方は、一度歯科を受診し、正しい歯磨きの方法を習うといいかもしれません。実際に「歯磨き方法を変えるだけで歯周病が改善した」と実感する患者さんも大勢います。

くすりと歯科治療

 歯科医院で服用中の薬について尋ねられる事があると思います。今回は服用中の薬と歯科治療の関連の中でも特に歯科治療と関連の深い薬のひとつである「抗血小板剤」、いわゆる血液をサラサラにする薬についてお話しします。
 なぜ、歯科治療と「抗血小板剤」は密接な関係があるのでしょうか?それは歯科治療において、量に違いはありますが、出血を伴う処置が多くみられるからです。例を挙げると、抜歯、口腔内の外科手術などがあります。
 そもそも「抗血小板剤」の役目とは何でしょうか?「抗血小板剤」は血小板の働きを抑える薬です。血小板とは、出血時に傷口に集まって塊(血餅)をつくり、血を止める働きをする成分です。ところが、傷口ではなく血液中で塊(血栓)がつくられると、脳や心臓の血そく管を詰まらせ、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす原因となります。
 「抗血小板剤」を服用すると、血栓の発生を防ぐことができます。しかし同時に、出血時の血栓による止血も抑えられ、血が止まりにくくなってしまうのです。
 むし歯や歯根の治療、歯石取りのような一般的な歯科治療においては、多少の出血があってもほとんど問題にはなりません。では、抜歯のような出血を伴う外科処置では、薬を中止したほうがよいのでしょうか?
 いいえ、そうではありません。薬を中止すると、血管が詰まりやすくなり、全身状態を危険にさらす度合が高くなります。従って、現在は休薬をせずに処置を行う場合が多くなっています。もちろんその際は、止血処置を十分に行う必要があります。日本循環器学会の抗凝固・抗血小板療法ガイドラインにおいても、「抜歯時には抗血栓薬の継続が望ましい」と明記されています。
 「抗血小板剤」の種類、投与期間、全身状態などを考慮したうえで、処方医師と歯科医師が連携して判断するため、患者様の自己判断での休薬は避けてください。
 今回は「抗血小板剤」についてお話ししましたが、歯科治療に影響を及ぼす薬は他にもたくさんあります。また、患者様の全身状態も歯科治療に大きく影響します。歯科医院を受診されるときには、かかっている病気と服用中の薬を必ず伝えてください。そして、処方医の指示の下で治療を受けるようにしましょう。そして何より、歯を削ったり、抜いたりすることがないように、毎日のブラッシングと定期的な健診を受けることを心掛けましょう。

【歯科衛生士・歯科技工士】 再チャレンジ・スキルアップ研修会を開催

歯科衛生士・歯科技工士の資格を眠らせている皆さまへ
 再就職の為の「再チャレンジスキルアップ研修会」を開催


 結婚・出産・子育て・介護などの事情で資格を持っているにも関わらず就職していない方を対象(現在勤務している歯科衛生士、歯科技工士の方も参加できます)に、研修会を開催します。また、その後の就職相談も行います。気軽にお申し込みください。

 なお、参加には事前に予約が必要となります。お問い合わせ・申込みは、岐阜県歯科医師会までTEL(058)274-6116もしくは、下記チラシのメールアドレス宛にてお申し込みください。

歯・口腔を勉強する研修会への参加者募集(医療関係者向け)

  次の各圏域で、医療関係者向けに歯・口腔の知識を習得できる研修会を開催いたします。ぜひ、ご参加ください。 
  参加費 : 無料 
  岐阜=平成30年2月18日(日):岐阜県歯科医師会館     
  西濃=平成30年1月28日(日):ソフトピアジャパン
  中濃=平成29年12月7日(木):美濃市立美濃病院
  東濃=平成30年2月18日(日):恵那文化センター
  飛騨=平成29年12月10日(日):高山市保健センター
 申込みは、下記リンクのPDFより、FAXかメールもしくは、お電話ください。
   FAX  PDF(案内文と申込み用紙) : 研修会の申込み.pdf 
     メールで申込み:koukuu@gifukenshi.or.jp 
     TEL : 058-274-6116

             公益社団法人 岐阜県歯科医師会 事務局

くすりと歯科治療

  歯科医院で服用中の薬について尋ねられる事があると思います。今回は服用中の薬と歯科治療の関連の中でも特に歯科治療と関連の深い薬のひとつである「抗血小板剤」、いわゆる血液をサラサラにする薬についてお話しします。
 なぜ、歯科治療と「抗血小板剤」は密接な関係があるのでしょうか?それは歯科治療において、量に違いはありますが、出血を伴う処置が多くみられるからです。例を挙げると、抜歯、口腔内の外科手術などがあります。
 そもそも「抗血小板剤」の役目とは何でしょうか?「抗血小板剤」は血小板の働きを抑える薬です。血小板とは、出血時に傷口に集まって塊(血餅)をつくり、血を止める働きをする成分です。ところが、傷口ではなく血液中で塊(血栓)がつくられると、脳や心臓の血そく管を詰まらせ、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす原因となります。
 「抗血小板剤」を服用すると、血栓の発生を防ぐことができます。しかし同時に、出血時の血栓による止血も抑えられ、血が止まりにくくなってしまうのです。
 むし歯や歯根の治療、歯石取りのような一般的な歯科治療においては、多少の出血があってもほとんど問題にはなりません。では、抜歯のような出血を伴う外科処置では、薬を中止したほうがよいのでしょうか?
 いいえ、そうではありません。薬を中止すると、血管が詰まりやすくなり、全身状態を危険にさらす度合が高くなります。従って、現在は休薬をせずに処置を行う場合が多くなっています。もちろんその際は、止血処置を十分に行う必要があります。日本循環器学会の抗凝固・抗血小板療法ガイドラインにおいても、「抜歯時には抗血栓薬の継続が望ましい」と明記されています。
 「抗血小板剤」の種類、投与期間、全身状態などを考慮したうえで、処方医師と歯科医師が連携して判断するため、患者様の自己判断での休薬は避けてください。
 今回は「抗血小板剤」についてお話ししましたが、歯科治療に影響を及ぼす薬は他にもたくさんあります。また、患者様の全身状態も歯科治療に大きく影響します。歯科医院を受診されるときには、かかっている病気と服用中の薬を必ず伝えてください。そして、処方医の指示の下で治療を受けるようにしましょう。そして何より、歯を削ったり、抜いたりすることがないように、毎日のブラッシングと定期的な健診を受けることを心掛けましょう。

時局講演会の開催



 東京大学歯科大学短期大学学長の石井拓男先生を招き、10月19日(木)午後3時から午後5時に県歯会館で「時局講演会」を開催いたします。
 超高齢社会を迎えた日本の地域医療の為のヒントを聞く事ができる講演会です。締め切りは過ぎておりますが、受付をさせていただきますので、会員の先生方におかれましては、下記リンク先の申込書をFAXして、ぜひ参加ください。

                   案内文書と申込み用紙.pdf

歯の痛み~関連痛~

  先日、来院された患者様。切実な表情と口調で「右上の一番奥がズキズキする、何とかして!」エックス線、歯周検査などの結果、奥から四番目のむし歯が原因の可能性が高いとご説明した。患者様は「いや、そこは痛くないから一番奥の治療をしてください」とのこと。その日は消毒と消炎鎮痛薬を処方して、経過を診ることにした。
 次の日、痛みが続くと来院され、奥から四番目の治療を納得していただき処置。1週間後、「あれからすぐ楽になったわ。不思議ね。ほんとに一番奥が痛かったのに」とおっしゃった。患者様も僕もホッとひと安心。
 関連痛とは痛みの原因となる部位とは違う部位に感じる痛みのことです。痛み刺激が神経を通じて脳に伝わる際、同じまたは隣接する神経束の刺激として誤認するためとされています。
 口の周りで起きる関連痛で身近なものとしては、かき氷などを食べた時に咽頭神経が刺激され、こめかみがキーンと痛く感じるもので、「アイスクリーム頭痛」と呼ばれます。歯髄炎(むし歯)で耳やこめかみ、急性上顎洞炎で歯に痛みを感じることもあります。上の歯が原因で下の歯に痛みを感じる、またその逆の場合もあります。重大なものとして、狭心症などでは心臓部の痛みを左上腕から下顎、奥歯の痛みとして感じる場合があります。
 関連痛とはやや異なりますが、非定形歯痛(突発性歯痛)と呼ばれるものがあります。「治療、抜歯したのに歯痛がとれない」、「いくら検査しても原因が見つからない」といった原因不明の歯痛です。不明とされるものの原因に関する疑わしい説はあり、これも神経伝達が混乱することによる神経因性説が有力説の一つで、その対処法も考えられています。
 治療を受ける場合は、ご自身の感じる痛みの様子をしっかり伝えた上で、じっくり相談して治療方針を決定するのが、痛みから解放される近道ではないでしょうか。

学校でCOと言われて安心していませんか?

  新年度が始まり、学校で歯・口の健康診断(健診)が行われる時期です。そろそろ健診結果のお知らせを学校からもらってくるころでしょうか?そのお知らせの中で「むし歯になりそうな歯(CO)があります」にチェックが入っていませんでしたか?
1.CO(シー・オー)とは
 COとは削って治療する必要はないですが、このまま放置すると進行する可能性が高いむし歯の状態で要観察歯のことをいいます。しかし、保護者の皆さんは治療する必要がないイコール歯科医院に行かなくて良いと考えて安心してしまいがちで、これが大きな問題だと思います。
 学校での健診はあくまでもスクリーニングで確定診断ではありません。そして、COでは進行を防ぐために歯の清掃や甘いものを制限するといった食生活の改善や生活リズムの改善をする必要があり、フッ化物利用などを行うべきであり、そういった元で注意深く観察していかなくてはならないのです。
2.COの下に隠れたむし歯の進行
 本当にCO程度のむし歯なのかどうかはやはり歯科医院を受診し、レントゲンなどの特殊器具を使い確定診断してもらう必要があります。毎年の健診でCOと言われ続け安心していたら突然痛みが出現して来院される子どもさんがときどきいます。診療室で診察してみると一見したところではむし歯による穴があいてないように見えてもレントゲンを撮ると中で大きくなっていました。学校健診でCO以外のチェックが全くないのでそれまで何年も歯科医院を受診していなかったことにより見過ごされてしまったと思われます。また、見たところ全くむし歯がないと思ってもレントゲンで歯と歯の間にむし歯がみつけられることもよくあります。
3.歯科医院での定期的な健診を
 学校健診で治療が必要な項目にチェックが入っている子はすぐに歯科医院を受診するのは当然ですが、COなどすぐに受診の必要がないと記載されている場合も年に2~3回程度の歯科医院での定期健診をお勧めします。
 特に乳歯との生え替わりの時期は重要で、後から生えてくるはずの永久歯がない場合があり、10人に1人いるとも言われています。また、何らかの異常で永久歯が正常に生えてこられないこともあります。診療室でないと見つけられないむし歯以外の異常も見つけることができます。
 お口の病気はむし歯だけではありません。COと言われて安心しないで、学校健診では見つけられない歯やお口全体の異常を早期に発見できるだけでなく、お口の健康を維持していくためにも歯科医院での定期的な健診をお勧めします。

骨まで溶かす「根尖(こんせん)性歯周炎」

  むし歯を放置していませんか?物をかんだ時痛くありませんか?その痛み、歯根の先がうんでしまう病気、「根尖性歯周炎」かも!
①どんな症状が現れるの?
  歯が浮いた感じがして、物をかむと痛い!という程度では歯科医院を受診しない方がほとんどだと思います。そんな口の中の不調を放っておくと大変なことになります。根尖性歯周炎はほとんど自覚症状が無いことが多いのですが、初期症状として弱く鈍い痛みを覚えます。歯の根元の歯肉は、場合によってはわずかに腫れ、押すと痛みます。進行すると痛みは強くなり、ドクドクと脈を打つようになります。ものをかんだ時の痛みもますます強くなり、さらに症状が進行すると発熱することもあります。
②治療は?
  細菌に感染してしまった根管(神経の通る管)を徹底的に感染除去し根管内を無菌化する治療を感染根管治療といいます。細かな溝のある細い針金のような器具を使用したり、消毒薬を使用したりします。
  しかし、この感染根管治療は実はかなり難しいのです…なぜなら、根っこの中は直接見ることができないため、完全に細菌を取り除くことが非常に難しくなります。
③治療期間は?
  「歯医者に通っているのに治らない!」というのは、多くの場合この根管治療です。治療期間は短い場合2~3回で終わることもありますが、長い場合は2~3カ月位かかることもあります。治療後の経過観察を含めると半年から1年位かかる場合もあります。いつまでたっても治らない場合には、歯根が割れていたり、根管の形が非常に複雑だったりする可能性もあり、抜歯になったり、根の先端を切除する手術(根尖切除術)が必要となる場合もあります。長期間になる治療でも中断せずに、最後まで治療を続けることが大事です。
 最近では、より効果的な治療器具としてマイクロスコープ(顕微鏡)により拡大して細部を見たり、歯科用CTで3次元的に根管の形態を確認し、根管内を超音波洗浄することで、細菌の入り込んだ細かい部分まで除去することが可能となってきました。
④根尖性歯周炎は歯を抜く病気?
 たとえ神経を取り除いたとしても、歯は残しておくべきだといえます。根管治療は簡単なものではありませんが、重度のむし歯でも抜歯を避けることができる重要な治療です。お口全体の健康を守るためにも、根管治療はきちんと受けましょう。
  また、根管治療後のよい状態を維持するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。せっかく時間を掛けて治療を受け、残せるようになった歯です。定期健診をきちんと受け、長く健康な状態を守っていきましょう。

歯と口の健康週間の各地域のイベント


 6月4日~10日は、日本歯科医師会が提唱している歯と口の健康週間
です。県下では、各地域で歯と口の健康週間に各地域で歯科に関する
イベントが開催されます。

■第34回各務原市健康のつどい 
   日時:6月11日(日)9:00~14:00
  場所:各務原市総合福祉会館・産業文化センター 
 ※詳細は、次のURLをご覧ください。
    案内(各務原市・健康のつどい).pdf


■歯科補綴科を中心に催しを実施
  場所:朝日大学歯学部附属病院 
  日時:6月5日(月)~6月9日(金)
          10:00~11:30          
  場所:村上記念病院 
  日時:6月5日(月)~9日(金)
     10:00~11:30、14:00~15:30 
    6月10日(土)10:00~11:30
 ※詳細は、次のURLをご覧ください。
    案内(朝日大学:2017歯と口の衛生週間).pdf
 
■北方町歯の健康相談・無料歯科健診 
  日時:6月8日(木)13日(火)21日(水)30日(金)
  場所:北方町保健センター

■多治見市口腔保健協議会総会(講演会・8020表彰) 
  日時:6月29日(木)15:00~17:30
  場所:多治見市役所駅北庁舎

小児の歯牙外傷について

 子どもが歯をぶつけた!そんな時あなたはどうしますか?自転車で転んでしまったり、ボールがぶつかったり……生活しているとさまざまなトラブルに遭遇します。こういった場合、上の前歯に強い衝撃を受けることがあります。衝撃を受けると歯は「破折」もしくは「脱臼」することがあります。
 「破折」はその名の通り歯が欠ける、折れることをいいます。小さく欠けてしまった場合は歯科用の詰め物で治すだけで済みますが、大きく欠けた場合は被せ物を入れたり、中にある神経の治療が必要になります。
 「脱臼」とは歯が完全に抜けてしまう「完全脱臼」と、歯が揺れる・位置がずれる「亜脱臼」があります。「完全脱臼」した歯は時間が経つと元に戻せなくなりますが抜けた直後であれば元に戻せる可能性があります。目安は受傷後2時間以内です。
 ただし、この際に気をつけなければいけないことがあります。それは「抜けてしまった歯の保存の仕方」です。抜けた歯の根の周りには「歯根膜」と言われる膜が残っています。なんとか歯に付いた汚れやバイ菌をきれいにしようと、ゴシゴシ洗い流してしまう人がいますが、その膜が残っていることで歯が元通りになる可能性があるので軽く汚れを落とす程度にしてください。
 どうやって持っていくかですが、乾燥しても歯根膜はやられてしまうので「お口に入れたまま病院に行く」「牛乳やコンタクトの保存液に入れて持っていく」ようにして、すぐに受診することが大切です。
 「亜脱臼」した歯の場合は、揺れる歯を歯科用の接着剤やワイヤーで固定します。固定することで傷や周囲の炎症が回復するのを待ちます(骨折した場合のギブスと似ています)。
 また、周囲を清潔にすることも重要です。うがい薬を使いながら、柔らかい歯ブラシで磨きましょう。歯の神経が炎症を起こすこともあるので、極端に熱いものや冷たいものを避け、その周りを安静にしてください。数週間で固定が外れるくらい回復しますが、歯の神経が死んでいる場合もあり、後々、歯が黒く変色してくることがあるので定期的に検診を受けることが必要です。
 歯をぶつけた際、あごや唇など歯の周りの組織も傷を負うことがあります。唇や頬、歯茎の周りは直接目で診て処置ができますが、あごは直接診ることができません。あごは身体の成長や脳の発達においてとても重要なので、レントゲンで傷がないか、折れていないか確認する必要があります。
 小児の歯牙外傷は成長において重要な影響を及ぼすことがあります。このような場合には慌てず、お近くのかかりつけ歯科医院を受診しましょう。

「よく噛むこと」と「咬めること」の効用

「よく噛んで食べましょう」といわれますが、「よく噛んで食べること」の効果はご存知でしょうか。よく噛んで食べると次の効果があるといわれています。

①肥満予防 : よく噛んでゆっくり食べると、脳の満腹中枢が働いて満腹感を感じ食べすぎを防ぎます。よく噛まずに早食いをすると、脳が満腹感を感じる前に食べ過ぎてしまい、太りすぎの原因になります。

②味覚の発達 : よく噛むと食べ物は細かくなり、唾液と混ざり合うことにより、食べ物本来の味がわかるようになります。

③言葉の明瞭化 : よく噛むと口や顎の筋肉が発達し、言葉もはっきりと、きれいな発音ができるようになります。また、表情も豊かになります。

④脳の発達・活性化 : よく噛むと、顎の筋肉の働きで脳への血流が良くなり、脳の細胞を活性化します。よく噛むことは子どもの脳の発達を促し、高齢者では認知症の予防になります。

⑤歯科疾患の予防 : よく噛むと唾液の分泌が増え、口の中をきれいにしてくれます。唾液が歯の再石灰化を促進し、細菌を減らし、むし歯や歯周病を防いでくれます。

⑥がんの予防 : 唾液に含まれる酵素が、食べ物に含まれる発がん物質の発がん作用を消す作用があるといわれています。一口30回以上噛んで、食べ物を30秒以上唾液に浸すと効果的と言われます。

⑦胃腸の働きを助ける : よく噛むと食べ物はより細かくなり、また、消化酵素が多く分泌され、食べ物を消化、吸収しやすくなります。そのため、胃腸に負担がかからず、胃腸を丈夫にし、栄養の吸収も良くなります。また、自律神経系の安定にも影響します。

⑧全力を出す : 歯や歯肉を健康にし、顎の筋肉の働きを良くすることで、力を出す時にしっかり食いしばることができ、本来の力を出し切ることができます。

 よく噛んで食べることは、体の健康にいいことばかりです。よく噛んで食べるためには、ゆっくりと食べること、お茶や水で流し込まないことが大切です。歯応えのある物を、栄養バランスを良く考えてゆっくりよく噛んで食べましょう。

 また、よく噛んで食べる以前に、「咬める」、「噛みしめられる」ということも重要です。自分の歯、あるいは義歯(入れ歯)などで、ちゃんと咬める、噛みしめることができると、体のバランスが保たれ、全身の筋力が発揮でき、転倒予防になります。自分の歯や義歯でちゃんと咬める人には認知症が少ないという報告もあります。いつまでも自分の歯(不幸にして歯を失った方は義歯など)でしっかり咬めるお口を維持し、いつまでも健康に過ごしましょう。

無意識の生活習慣・TCH

  無意識のうちに上下の歯をつける癖のことを上下歯列接触癖(Tooth Contacting Habit=TCH)といいます。
 上の歯と下の歯は常時接触していると誤解している人も多いようですが、人は通常口を閉じていても上下の歯はどこにも接触していません。歯が触れるのは会話、食事をするとそしゃくえんげきの咀嚼、飲み込みなど嚥下をするときですが、その接触は一瞬ですので、接触時間を合計しても一日あたり20分以内といわれています。現代人が歯を失う理由の約7割はむし歯と歯周病が占めますが、TCHがあると、この2つの病気の進行が加速する可能性が高いといわれています。歯周病の場合、TCHがあると、常時歯に過大な力がかかるため、癖のない患者さんに比べると歯のぐらつきが早まります。むし歯で詰めものやかぶせものをした歯でも、上下の歯が触れる力がそれぞれの歯の耐えられる力の限界を超えてしまうと歯が折れるなどの症状が出てきます。その結果、TCHがある患者さんはない患者さんに比べて速いペースで歯を失っていくことになります。
 TCHは、無意識の生活習慣や癖なのでなかなか自分では気づきません。TCHかどうかの判断の一つに口の周りの緊張持続があります。それは、頬の内側や舌の周りに歯形ができているかを見ると分かります。上下の歯を接触させ顎を閉じる閉口筋を緊張させたままでいますと、頬の内側に歯を押しつけたままになるため歯形が付きます。また閉口筋が緊張しているときには舌を動かす舌筋も緊張し、舌の周りの歯や上の口蓋に押し付けたままになるため歯形が舌に付きます。頬の内側と舌のいずれにも歯形がみられる人は、TCHがある可能性が高いと考えられます。しかし、この歯形はTCHのある人の絶対条件ではありません。正確な診断をするには、歯科医に診断してもらう必要があります。
 自分にTCHの癖があると分かっても、そこから抜け出すことは大変困難です。そこで、東京医科歯科大学のグループでは、臨床心理学で用いられる「行動変容法」を推奨しています。その方法は、第1ステップでは、数秒間軽く歯を接触させ、その後離してみます。頬の筋肉の感覚の変化を意識し、上下の歯が触れていることで筋肉と歯には常に力が掛かっていることを認識します。第2ステップは、「歯を離す」「リラックス」など脱力するきっかけになる言葉を書いた紙を身の回りに張り、それを見たら脱力し、歯を離すことを繰り返します。繰り返しているとついには貼り紙を目にしただけで、何も考えずに脱力行動をとれるようになります。このように条件反射ができるようになると、第3ステップは、歯が接触しただけで条件反射が起き、歯の接触刺激で無意識に脱力行動が起きるようになります。このようにTCHがなくなれしそうこつば、歯や歯槽骨に掛かる負担は減り、歯の耐久年数は確実に向上するでしょう。


訪問歯科診療を知っていますか?

訪問歯科診療とは、高齢や障がいのため歯科診療所に通院が困難な方に対し、自宅や入居している施設に歯科医師や歯科衛生士が訪問して、歯の治療やお口のケアを行なうことです。診療費はほとんどの場合、医療保険や介護保険などの公的な保険が適用されます。

 自宅で介護が必要な高齢者や障がいのある方はお口の清掃がどうしても十分に行えません。清掃状態が悪くなることでむし歯や歯周病が進行し、歯が痛い、グラグラする、折れたなどいろいろな症状が現れます。これら

の症状が現れても、歯科診療所に通院できないまま咀嚼(かむ力)、下(飲み込み)が徐々に低下し、次第に家族との会話、感情表現などの生きる気力が失われていきます。口から味わって食べる楽しみ、意欲がない生活では、全身状態のさらなる悪化、生命の予後にも大きく影響することは最近の研究で広く知られています。

超高齢社会の日本では、在宅医療の充実は重点課題のひとつであり、岐阜県をはじめ全国の歯科医師会で訪問歯科診療の提供体制の充実に取り組んでいます。

 訪問歯科診療では歯科医師がコンパクトに設計されたさまざまな診療機器を自宅や施設に持って行くことで、歯科診療所と同様な治療を受けることが可能になってきています。むし歯の治療、入れ歯の調整・修理・作製、歯周病の治療など咀嚼の回復だけでなく、下訓練などのリハビリも可能です。

 要介護の高齢者に多い病気で誤性肺炎があります。これは、お口の細菌などが気管(肺)に入って(誤して)発病する病気です。清掃状態が悪く、お口が不潔な状態で、体力の低下がみられる方は、食物の残りかすなどが気管に入りやすく、細菌感染つまり肺炎を起こしてしまいます。日本人の死亡原因上位は肺炎で、高齢者の肺炎の70% 以上が口腔内の細菌が気管に入ることが関係していると言われています。誤性肺炎の予防には口腔内を清潔に保つことが大切です。

訪問歯科診療では治療だけでなく口腔内を清潔に保つお手伝い(口腔ケア)も行っています。実は歯科診療所に通院が難しい高齢者や障がい者にこそ、口腔ケアがとても重要なのです。訪問歯科診療を希望される場合は、まず本人や家族の身近な「かかりつけ歯科医」に相談してください。また、ケアマネジャー、地域包括支援センター、地域の歯科医師会で

も訪問歯科診療を行う歯科医院を紹介しています。

自宅でも歯科診療はできます。生涯、口腔ケアを受けるため、ご相談ください。

歯根破折の予防

 歯根破折とは、歯の上の部分ではなく、歯茎の中の根が割れたり、ヒビが入る状態のことです。歯根破折を起こすと①歯茎が腫れるうみ②根の先にできた膿の袋から出てきた膿が歯茎に穴を開けてニキビのような出口を作る場か合がある③差し歯が何度も取れる④噛んだ時に痛みが出る⑤根の治療をしても、症状が改善しないことがある⑥割れていても症状がでないこともあります。
 8020財団の永久歯の抜歯原因調査報告によると歯根破折は歯周病、う蝕に次いで抜歯原因の第3位となり、40代以降は歯周病とともに歯根破折による抜歯が増える傾向にあります。う蝕、歯周病の分野において質の高いメンテナンスをしていると、う蝕、歯周病による抜歯が減少し、歯根破折による抜歯が圧倒的に多くなります。定期的にメンテナンスをしている場合は、歯根破折に注意が必要です。

△歯根破折の原因
①歯根破折した歯は、ほとんどが歯の神経を取る治療がされた場合です。歯の上の部分に大きく穴を開けて治療をするために、歯の強度が弱くなります。また、歯の神経は栄養を送る管のため神経を取ると枯れ木のようになり歯質がもろくなって、割れやすくなります。②ブリッジの土台や部分義歯の支えになっている場合、噛み合わせの力が集中して歯根が耐え切れずに割れてしまうことがあります。③歯ぎしりや噛みしめのクセは、歯に非常に大きな負担をかけ、その力が原因で歯根破折を起こすこともあります。④硬い物を好んで食べることも歯根破折の原因となります。

△歯根破折の予防
①神経を取ると割れやすくなるため、むし歯を作らないようにすることが大切。②歯ぎしりにはマウスピースを歯に装着することが有効です。③歯根破折は初期の段階であれば、抜歯とならないケースもあるため、早期発見できるように定期健診が重要です。④よく噛むことは、身体や脳にとって良いことですが、硬い物を噛むことが歯根破折を引き起こすこともあり「よく噛んで食べること」と「硬い物を積極的に食べること」とを混同しないようにしましょう。

第15回警察歯科医会全国大会



  標記大会を本県歯主管にて、9月3日(土)に開催いたします。当日の参加者向けのエ
 クスカーション・宿泊は下記のリンク先をご覧ください。
  ※ページ右上のおすすめリンクのバナーからもご覧いただけます。 

  ・第15回警察歯科医会全国大会 エクスカーション・宿泊のご案内.pdf
  ・【申込書】.pdf

歯の変色(原因と禁忌症)

  歯を白くしたいと思っている方は、変色原因により現在の医療技術で対応できる場合がある。その希望に応えるには、原因を探り出すことが重要である。また行ってはいけない場合もあることを知ってもらいたい。

原因①外因性着色
 オーラルケアの上手、下手あるいは歯牙のこうごう形態や歯面の状態、歯並びや咬合の不正などにより歯石に付着したステインは歯を汚らしく見せ判別も容易である。また喫煙、赤ワイン、コーヒー、紅茶、ウーロン茶などの反復摂取は着色を悪化させる原因で、着色程度はしこうこれらの嗜好品の種類と摂取した期間や頻度により大きく異なる。これらの外因性着色を除去するだけなら「PMTC」で十分対応できるが「ホワイトニング」あるいは「ホワイトニングとPMTCの併用」で一層効果的に処理できる。

原因②内因性着色
 歯冠のエナメル質や象牙質の構造自体に着色が染み込んだようなもので、疾病や外傷あるいは薬剤の副作用を原因とするが変色に至る影響を受けた時期から二つのタイプに分けられる。
a.歯の萌出以前に影響を受けた場合は、ほぼ歯列全体に変色がみられることが特徴である。日本で多くみられるテトラサイクリン系抗生物質を原因とする変色で、母親が妊娠後半期にテトラサイクリン※㋐を服用した場合や小児期に服用した場合に現れ、変色が重篤な場合には「ホワイトニング」だけでは色調を改善することは困難である。
b.歯の萌出後に影響を受けた場合は、歯列全体ではなく一歯だけに限定されることを特徴とする。特に歯科材料も変色の原因となり、アマルガム※㋑に代表される金属修復物の成分が溶出して歯質に浸入すれば着色原因となる。さらに、根の治療や打撲による神経の退行性変化も原因の一つである。
※㋐テトラサイクリンの生産は1965~1970年をピークとするため、その時期に胎児や小児だった年代層に偏在することが特徴。※㋑金属イオンに対する処置としてホワイトニングは無効と判定されている。

原因③高齢化
 病的現象ではなく加齢により徐々に歯の色調が濃くなる自然現象で、象牙質が歯髄方向に肥厚するなどの要因により、高齢化とともに黄ばみが目立つようになる。

原因④DNA由来の黄ばみ
 ここでは病的因子の作用による変色を指しているわけではなく、親子で肌の色や髪の色が似てしまうように遺伝子情報による黄ばみの強い歯を対象とする。以前はナチュラルと認識され問題視されることはなかった変色。

原因⑤審美指向
 「自分の体のパーツを視覚的に整えよう」というきわめて現代的な思考は一つの原因にまとめられる。
 以上のことからホワイトニングはあらゆる症例に対応できるほど万能ではなく、さまざまな制約があるために判断が重要である。そのため変色の原因を利用する。効果が得られない場合や生体に危害をおよぼす可能性がある場合を禁忌症と判定する。

禁忌症具体例
①妊娠や授乳中の女性
 ホワイトニングは緊急を有する治療ではないため、精神的、肉体的に不安定なこの時期を避け安心して治療を受けられるまで待った方がよい。
②無カタラーゼ症※㋒
 薬剤が有害物質として体内に残留するので治療不可。
※㋒オキシドールを傷口に塗布して白い泡がでない場合無カタラーゼ症の疑いが濃厚である。
③エナメル質形成不全症、象牙質不全症
 深部まで薬剤が浸透しやすいため、ホワイトニング剤の強い刺激により歯髄(神経)がダメージを受ける可能性大。仮に障害を起こさずに白さが得られたとしても歯冠形態が不完全なためホワイトニングだけで審美性を完全に回復させるのは困難。

口腔がんとは?


 わが国における口腔がんの罹患(りかん)率はがん全体のおよそ2% に過ぎませんが、私たちが生きていくうえで必要不可欠な「食べる」「飲む」「話す」「呼吸する」といった口腔機能が大きく損なわれQOL(生活の質)が著しく低下し、また生命を脅かす重大な病気です。
 口腔ガンの後天的な原因は、喫煙や過度の飲酒、口腔内の不衛生、不適合な義歯による慢性的な口腔粘膜への刺激、栄養不良やウイルスなどが知られています。総じて、口腔がんに罹患するリスクが最も高いタイプは50歳以上の男性で飲酒時にタバコを吸う習慣のある人と言われています。飲酒時の喫煙によりタバコに含まれる発がん性物質がアルコールで溶かされて口腔粘膜に作用するため、よりリスクが高いとされています。
 一般的に口の中の病気はかなり悪化するまで我慢してしまうことが多く、がんのような早期発見により生存率が上昇する場合でも進行してから来院することが多いようです。がんに限らず口の中では「出血がある」「膿が出る」「痛みがある」などさまざまな症状が出ますが、これがもし顔や体の皮膚に起こったとしたらすぐに病院に向かうでしょう。
①歯肉や頬粘膜に無症状でイボのような白っぽい隆起がある②義歯調整後の粘膜の傷や原因不明の傷が2週間以上経過しても治らない③粘膜の表面に境界が不明瞭な硬いしこりがある④抜歯後の治癒が遅く抜歯窩から出血しやすい肉芽組織が盛り上がっている⑤一定の部位の粘膜表面が赤くただれている⑥顎顔面領域の原因不明の痛みが次第にしびれに変わってきた―などの所見があれば早急に検査を受ける必要があります。
また、口腔がんの予防には禁煙あるいは節煙を行う、禁酒あるいは適量飲酒を行う、口ほてつ腔内を清潔に保つ、適切なう蝕治療、補綴治療、歯周治療を行い口腔環境を整える、香辛料をとり過ぎない、バランスの良い食事をとる、などが挙げられます。
 口腔がんは早期に発見できれば患部を切除するのみで治癒する可能性が高いですが、発見が遅れて腫瘍が大きくなっていると大幅な切除手術が必要で術後の機能障害も重症となります。口腔がんの切除手術を行う際には、損なわれた部分を他の皮膚や筋肉を使って移植するなどの再建手術が行われます。しかし、外見上は復元されたとしても、移植した組織が舌などの口腔内組織の機能を果たすことはできません。切除範囲が大きいほど術後の飲食や発音が困難になるため、QOLの著しい低下が懸念されます。
 口腔がんは日ごろの定期健診で早期発見できることがほとんどです。痛くなくても定期健診にいきましょう。

健康は歯から

 わが国は世界でも有数の長寿国であり、平均寿命は男性で80歳に限りなく近づき、女性では86歳を超えています。一方で健康寿命もあり、健康寿命と平均寿命の間には8年以上の開きがあります。その8年以上の間は病気や介護が必要であったりします。現在では健康寿命を平均寿命より重要視しています。80歳以上の場合、歯が残っている数が多ければ多いほど健康寿命・平均寿命、共に延びるという有意な統計が出ています。当然のことながら残存歯教が多ければ多いほど、よくかめるからです。よくかむことによる8大効果が報告され①肥満を防ぐ②味覚の発達を促す③発音をはっきりさせる④脳の働きを活発にする⑤歯の病気を防ぎ、口臭を少なくする⑥がんを防ぐ⑦胃腸の働きを促進する⑧全身の体力向上とストレス解消―です。よくかむことによるびっくり効果により、口は健康の窓口になります。
 歯を多く残すためには「もう年だから、お迎えも近いから」などと言われ、そのまま放っておかれる方が多くみられますが、積極的な歯科治療をお勧めします。むし歯の治療も大切ですが、歯を失う原因の第一位は歯周病です。歯周病の治療が最も重要です。歯周病はお口の中の病気だけにとどまらず、全身のさまざまなととろに影響をおよぼします。たとえば狭心症・心筋梗塞・心内膜炎・糖尿病・胎児の低体重、早産・パージャ病・認知症・動脈硬化・がん・肺炎・肥満・骨粗しょう症などです。
 特に歯周病と糖尿病には密接な関係があり、歯周病がよくなると糖尿病もよくなる、反対に糖尿病がよくなると歯周病もよくなる結果が出ています。当然ながら歯周病が悪化すると糖尿病も悪化し、糖尿病が悪化すると歯周病も悪化します。歯周病のセルフチェックができる表があります。ご自身でセルフチェックをしてください。
 口腔ケアをしっかりして生涯現役。性欲結構、家族や友人と楽しく生活し、地域活動などにも積極的に参加され、充実した毎日を送り、今まで以上にお口の健康を守り健やかな生活を送ってください。お口の健康を守ることは、全身の健康を守ることです。
 皆さんも歯みがきで心と体の健康を保ちましょう。健康は歯から口から笑顔から。



 「歯周病チェック票」のファイルのダウンロードはこちらから 
      
歯周病セルフチェック票.pdf  (PDF形式:670KB)

歯ぎしりブラキシズム

△症状として
 歯ぎしりは、口腔の基本的な機能である咀嚼(そしゃく)、発音などには障害はないものの、閉口状態で上下顎の歯を持続的にくいしばったり、すり合わせたり、間欠的に(一定の時間をおいてまた起こる)かみ合わせたりする習癖です。歯ぎしりは夜間睡眠中に生じるために、本人はまったく自覚していないことがほとんどです。
 口腔内所見としては上下顎の咬合状態には大きな問題はないものの、上下顎の特定の歯の咬合状態に一致して、とくに犬歯を含む小臼歯、大臼歯の咬耗がよくみられます。そのためにエナメル質がすり減り、咬合面(歯のかむ面)の凸凹がなくなり、象牙質が露出し、アイスクリームなどの冷たいものがしみることもあります。
△診断として
 歯の咬耗、咬頭嵌合位(こうとうかんごうい)(歯がかみ合う位置)における垂直的位置不正(おもに上顎と下顎の垂直的間隔が歯の咬耗によって小さくなることを指す)、家族などへの聞き取りなどによって診断がつきます。
△ 原因には
 局所的な因子、全身的な因子、精神的な因子があり、原因の特定はむずかしい場合が大多数です。局所的な因子としては咬合の不調和があげられますが、実際にはかみ合わせの高い金属冠や充填物が原因となって生じてきます。
 全身的な因子によって起こるとされる症例は、甲状腺機能亢進や栄養障害などの合併が考えられますが、いまだ特定することができません。
 また、精神的な因子については、欲求不満、悔しさ、怒り、悲しみなどの純粋な精神的な緊張の場合に生じると言われていますが、各種の運動の選手のように心身両面にわたるストレスが生じる場合には、非常に起こりやすいことがスポーツ医学者によって、指摘されています。すなわち、習慣病的な部分があります。
△治療として
 前述のように3種の発症の因子が考えられるところから、治療も根本的には発症因子に対応してなすべきですが、実際にはそれが複雑に絡んでいることが多く、少しずつ発症因子を取り除くことが大事です。歯ぎしりは、寝食をともにする人に迷惑がかかる場合がありますので、スプリントの装着などは有効な治療法の一つです。

食いしばり


 最近は、ストレスを抱えて生活することが多い時代です。それは仕事であったり、育児であったり、友人関係などさまざまな理由で人はストレスを感じ、それはささいなものから深刻なものまでいろいろです。
   患者さんから①無意識に歯を食いしばっていることがある②あごがだるい③頬や舌に痕
がつくなどの相談を受けることがあります。ふと気がつくと食いしばっていて家族から歯ぎしりを指摘されたなどです。食いしばりや歯ぎしりの主な原因はストレスや緊張にあるといわれており、人間は日常生活の中で抱えるさまざまなストレスを、歯ぎしりや食いしばりによって無意識に解消しているのです。最近ではデスクワークの増加によりその頻度は増加傾向にあるといわれています。 また、口臭を気にされている人にも口元に緊張が見られ食いしばるという事例もあります。
 これだけのストレス社会でストレスを完全になくすことはほぼ不可能かと思いますが、食いしばりや歯ぎしりは放置するしかないでしょうか?それは危険です。過剰なストレス状態における過度の食いしばりを日常的に行っている方の中にはその負担から咬筋(こうきん)や側頭筋などの筋肉が緊張し頭痛や肩こり、耳鳴りを起こす方もいます。また過度にかかる咬合力によ
り歯のすり減りや破折を起こしたり、それが原因で知覚過敏を起こすこともあります。
 さらに歯を支える歯周組織、骨や歯肉の炎症から始まり急激に歯周病が進行するケースもあります。またその結果、顎関節症を引き起こすこともあります。
 ではどうすればいいか。よくいわれるのが、まずは気づいたらすぐ食いしばりをやめる。これを意識するようにすると早期に食いしばりに気づくようになり、結果歯にかかる負担は軽減します。そのため、職場などでは食いしばりに気がつけるように、至る所に「歯を離す」というメモを貼るのも有効でしょう。またリラックスするのも大切ですので定期的な深呼吸などもいいかそしゃくと思います。人は一日の間で咀嚼を含め歯をかみ合わせている時間はだいたい10分位だそうです。無意識に食いしばっている方はその時間がより長くなっているので、気づいたときに食いしばりをやめるだけでもかなりの効果があるといわれています。またご飯をゆっくり食べることも必要と言われています。食いしばりのある人の特徴に、早食いをする方が多いそうです。食事をする際、ものをゆっくり優しくかむことを意識するだけでも効果があるそうです。ガムをかむことで食いしばりを抑制することもいわれています。ガムをかむことで上下の歯を離すことができます。またかんでいるガムは口の中で球体にし、口蓋に押し付けることをしても食いしばりは回避できます。また歯ぎしりをしている人は枕が高い人もいるそうですので、一度正しい枕の高さを見てもらうこともいいかと思います。
 日常の中でちょっとした改善やセルフケアで、結果健康な口腔環境を維持できるとすれば、とてもいいことだと思います。それでもやはり症状が気になるのであれば、それは早めにかかりつけの歯科医院を受診することが望ましいと思います。

歯軋り(はぎしり)

 朝起きるとなんとなく顎のあたりが痛い、または違和感が少しあると思ったことはありませんか?それは、もしかしたら就寝中に歯軋りをしている可能性があります。歯軋りは発症していても自分では気がつきにくい病気です。歯軋りを起こしてしまう原因は歯並びなど歯が原因によるものと思いがちですが、実は歯による原因だけではなく日々の生活習慣も深く関わってきます。原因は科学的にはまだ実証されていませんが、いろいろな原因の中から4つほど紹介していきます。

①ストレスが原因
 歯軋りの一番の原因としてあげられるのがストレスです。現代社会はストレス社会と言われており、多くの人がストレスを感じながら生活をしています。そして、歯軋りを起こしてしまう人はそのストレスをうまく発散できずため込んでしまうため、その結果就寝中にたまったストレスにより歯を食いしばり、歯軋りをしてしまうことがあると言われています。

②歯のかみ合わせの悪さによる
 歯軋りは歯並びの悪さから起こることもあります。また、むし歯治療中で治療が終わっていない場合や、治療の際に歯に詰めた物が合っていない、歯を抜いた後そのままにしているなど、顎の筋肉の緊張がアンバランスになっていることが原因で歯軋りが起こると言われています。

③喫煙、飲酒が原因
 喫煙や飲酒も歯軋りを引き起こしやすい原因としてあげられます。アルコールや煙草のニコチンが関連していると言われています。

④逆流性食道炎による
 一見、関係性のないように思える逆流性食道炎も歯軋りの原因ではないかと最近言われています。歯軋りは放っておくと❶歯や顎にダメージが積み重なり顎関節症や❷歯が磨り減って知覚過敏になったり❸歯が割れて抜歯することになったり❹歯周病の悪化の原因や❺睡眠が満足にできず不眠になり、体調をくずしたりもします。

 歯軋りは体を壊す原因の一つだと思います。一度歯医者さんで歯軋りについての受診をおすすめします。

~ドライマウス~

 ドライマウス(口腔乾燥症)とは、唾液の分泌量が何らかの原因で少なくなり、口の中が乾いた状態になる症状である。ドライマウス人口は年々増加しており、現在は800万人とも推測されていますが、自覚症状が少ないため、潜在的なドライマウス予備軍は3,000万人におよぶともいわれている。
 一般的な原因は加齢による唾液の分泌量の低下があげられ、他に精神的なストレス、高血圧、糖尿病、腎疾患、甲状腺疾患、シェーグレン症候群、顔面領域への放射線治療後の後遺症、薬剤による副作用(向神経精神治療薬、抗ヒスタミン薬)などがある。
 また、口呼吸や軟らかな物ばかり食べることで顎周囲の筋力が低下して、唾液分泌量が減少する。唾液の減少は、摂食障害、多発性根面う蝕、歯周疾患、難治性の粘膜疾患、口内炎、口角炎、カンジタ症、舌痛味覚障害、乾燥による夜間補水のための睡眠不足など、さまざまな障害の誘因となる。
 口腔乾燥症の診断には、これまでシェーグレン症候群の診断基準が応用されてきたが、近年、高齢者の増加により簡易で短時間に使用できる評価法が開発されている。これらの検査法は口腔乾燥症を疑う患者に診療室で簡便に測定することができる。
 治療方法は、口腔乾燥症の原因が明らかな場合は原因療法を、診断が難しい場合は対症療法を行う。対症療法には、薬物療法、漢方治療、口腔筋機能療法、保湿剤、保湿装置などがあり、保湿剤もさまざまな味や形状のものが市販されている。その他にはレモンやあめ、ガムなどの味覚による刺激を与えることそしゃくである。これらは、咀嚼による唾液分泌刺激以上の効果があり、習慣的に摂取することによって唾液腺を刺激し、唾液腺機能の賦活効果も期待できる。
 口腔乾燥の症状のある方は、これからも増えていくと思われ、そのような患者さんに対し私たちは口腔乾燥症の状態、原因や症状について説明し、病気に対してよく理解してもらい的確な治療を行っていく必要がある。
              
                                                                              

酸蝕症

むし歯ではないのに歯がボロボロに!
 酸蝕症をご存じですか。
 酸蝕症は、むし歯のように歯が溶けてしまう病気ですが、むし歯と違い細菌は関係しません。むし歯は、細菌が「糖」から「酸」を作り出すことで引き起こされますが、酸蝕症は、主に食べ物など外から入ってくる酸や体の中の胃酸によって起こります。進行すると、むし歯同様の症状が出現します。酸性の飲食物の中に「糖」が含まれていると、ダブルパンチで溶かされやすくなります。
pH5.5以下で歯が溶ける!
 歯は「酸」に弱く、歯の表面をおおうエナメル質はpH5.5以下になると溶け始めます。酸蝕症は以下のような原因が考えられ、昨今では産業性のものは減少し、炭酸飲料や酢飲料などによるものが増えています。
 ①産業性……メッキ工場・ガラス細工工場など、酸性ガス吸引による場合
 ②飲食物……炭酸飲料や酢、クエン酸などの過剰摂取
 ③胃酸……逆流性食道炎やおう吐など、胃酸の逆流によるもの
 ④薬剤……ビタミン・アスピリンなど、酸性薬剤によるもの
飲食直後はpH5.5以下になることが多い!
 pHが、低いほうが酸性度が高くなります。pH7が中性で、胃酸はpH1~2と強い酸です。主な飲食物のpHを挙げておきます。 
 ①pH2 レモン、コーラ、栄養ドリンク、梅干し、胃酸
 ②pH3 酢、ビタミンC、梅酒、スポーツドリンク
 ③pH4 乳酸菌飲料、ソース、ケチャップ、ビール
 ④pH5 トマトジュース、醤油⑤pH7 牛乳、豆乳、ミネラルウォーター
酸蝕症を防ぐには!
 酸性の飲食物の取り過ぎに気をつけて、食後はうがいやお茶の摂取が有効です。間食を
避け、再石灰化を促すと良いでしょう。
 ①だらだらと長時間、スポーツドリンクやビール・ワインを飲まない。
 ②フッ化物などで歯質の強化
 ③唾液分泌の促進
 ④就寝時は唾液の量が減るので念入りに歯みがきをし、就寝前の飲食は控える。
食後直ぐの歯みがきは良くないの?
 最近では食後30分~1時間後の歯みがきが良いと言われています。食直後は「酸」によって歯が柔らかくなっている可能性があり、そのタイミングでみがくと歯が削れてしまうからです。しかし、一概には言えませんので詳しくは歯科医院でご相談ください。
定期的に歯科健診を!
 むし歯もそうですが、初期は無症状で自分では気付きにくいものです。定期的な歯科健診を受けましょう。

~歯が溶ける「酸蝕症」~

 「歯が溶ける」そうそう、むし歯って穴があくからきっと歯が溶けているんだよね。そう、それも歯が溶ける一つの原因です。でももし健康志向が高く、歯もしっかり磨いていて、むし歯もないのに知らない間に歯が溶けていたら?その原因はどこにあるのでしょう。
 むし歯の原因菌が関与しない歯の表面の損失には、咬耗(歯と歯の接触によるすり減り)、摩耗(歯以外の接触によるすり減り)、アブフラクション(過剰なかみ合う力によって生じる歯の崩壊)、そして酸蝕症(酸による化学的な歯の溶解)があります。このうち食生活習慣が深く関わってくるのが酸蝕症であり、わが国における認知度は低いのが現状です。
 酸蝕症の病因は大きく二つに分けられ、内因性の因子として、胃酸の逆流によるもの、外因性の因子としては飲食物、薬剤、環境ならびに職業に由来する酸などがあげられます。中でも食生活習慣に伴う酸性飲食物の過剰摂取は最も身近な酸蝕として捉えることができると思います。酸性やアルカリ性を示すpHは中性が7にあたり、数字が小さいほど酸性が強くなり、大きいほどアルカリ性が強くなります。歯の外側のエナメル質が溶けはじめるpH値は5.5。pHが酸性を示し、酸蝕症との関連が疑われる飲食物は、レモン、グレープフルーツ、オレンジなどのかんきつ系果物、炭酸飲料、スポーツドリンク、栄養ドリンク、お酢系飲料などなど……。ある研究では市販飲料120種のうちじつに73% もの飲料がpH5.5を下回るという報告がなされました。中にはpH2近くを示す世界的に有名な炭酸飲料も存在します。歯を溶かす飲み物、食べ物は身近な存在なのです。暑い時期など、熱中症対策として水分補給にpHが3~4のスポーツドリンクなどが水代わりに摂取された場合には、歯の酸蝕が生じやすい傾向にあるので注意が必要です。ちなみにスポーツドリンクには500ml 辺りチョコレート1枚分あるいはショートケーキ1個分に相当する砂糖が使われています。酸で歯が溶けて、むし歯で歯が溶ける強烈なダブルパンチ。これは危ない。
 酸蝕症では、果物やお酢など健康によいと思う物が実は歯に悪かったという事例が多く見受けられます。栄養学的には酸性飲食物の摂取が必要な場合があります。酸性飲食物がダメというわけではなく、その摂取量および摂取方法に注意が必要なのです。歯が溶ける飲み物をちびちび・ダラダラ飲みしない(口の中が長時間酸性に傾きます)、健康に良いからといって過剰に摂りすぎない、酸性飲食物を摂った後には口をゆすぐ、無糖のガムをかんで唾液で中和する、そして定期的に歯科医院で歯の状態をチェックするなどの対処法が有効です。
 健全な歯の状態を保って楽しい食生活を過ごしましょう。

かみ合わせって大事なの?

 ことしはソチ冬季オリンピックや2014FIFAワールドカップブラジル大会など世界的に大きなスポーツイベントが数多く開催されている。それらを観戦していると、海外のトップアスリートの歯並びのよい選手がほとんどであることに気付かされる。
 歯には物をかむ、発音を助けるなどのさまざまな機能以外に「全身を支える」という重要な全身的機能があり、この機能がスポーツパフォーマンスに大きく関係している。
 かみ合わせは全身の筋肉や骨格に重要な影響を与え、かみ合わせが悪いと、まず顎のまわりの筋肉に無理な力がかかってくる。すると、これらの筋肉とつながっている首すじの骨や筋肉にも次第に影響がおよび、体で一番重い頭を支える首はもちろん、腕や肩、背中や腰にも影響が広がり、わずかなかみ合わせのズレが、背骨をゆがめ、ボディーバランスを崩しスポーツ選手が実力を発揮できないこともある。
 本来持っているパフォーマンスをすべて発揮するために、かみ合わせが非常に重要なこ
とを海外のアスリートたちは知っている。
 しかしこれはアスリートだけではなくすべての人に当てはまることであり、かみ合わせが悪いとボディーバランスが悪くなるだけでなく、歯の三大喪失原因である歯周病やう蝕、歯の破折にも大きく関連する。
 かみ合わせのズレを直す方法に歯科矯正治療がある。矯正治療は歯並びの見た目を直すという認識がまだまだ大きいと思うが、見た目の美しさは、いわゆる「機能美」であり、本来の目的は歯が本来が持っているパフォーマンスをしっかり発揮できるようにし、また余分な負担を軽減し、生涯にわたって自分の歯でかむことができるようにすることが最大の目的である。
 しっかりかみ合った歯は咬合力を分散し、本来持ったパフォーマンスを発揮する。咬合力の分散を簡単にたとえるならば、重いものをみんなで運んでいるときに、数人が手を離してしまうと残りの人の負担はものすごく大きくなり、つらい思いをし、最悪運んでいる物を落としてしまうかもしれない。これと同じようなことが口の中でも起こる。正しくかみ合っていないと、一部の歯に力が集中し、過度の負担により歯を失う原因となり、残された歯は前述のように負担過多となりどんどん失われ咬合が崩壊する。また「かめている」と思っていても、実はしっかりとかめていないことが多く見られる。これもたとえるならば、つるでできた一人で渡るのが精いっぱいの橋と、大きな国道に架かる橋では同じ橋でも明らかに機能が違う。しっかりとしたかみ合わせは健康な生活を送るのに重要なウェイトを占めている。矯正治療は若いうちでなければできない治療ではないので、この機会にかみ合わせのチェックに歯科医院で受診してほしい。

女性のための口腔ケア

△他人の口臭を不快に感じたことのある女性はなんと93%
 全国の男女1万人に聞いた「口臭に対する意識調査」(ファイザー株式会社)によると、なんと93% の女性が「他人の口臭を不快に感じたことがある」と回答しています。
 また、普段携帯しているマウスケアアイテムは「ガム」「ミントタブレット」「キャンディー」などの食品・菓子類が多くを占めていました。しかしこれらは口臭を香りでマスキングするだけで、根本的な口臭の予防効果は期待できません。効果的な口臭の予防はどうすればいいのでしょうか?
△口臭の原因は何でしょうか?
 さて、口臭の予防法の前に、原因を知っておきましょう。
 口臭の原因は「胃腸が悪いから」「食べたものが悪い」と思っていませんか?これらも原因となることがありますがその数はとても少なく、ほとんどがお口の中の汚れ(プラーク)や歯周病が原因です。
 口臭は、細菌が私たちの体にある一部のたんぱく質から出てきたアミノ酸を材料にして硫化水素やメチルメルカプタン、ジメチルサルファイドなどのガス(VSC=Volatile Sulfur Compounds)を作り出すことで発生します。それでは、口臭をチェックしてみましょう。簡単な方法で自分の口臭を調べることができます。 ①直前にうがいや歯みがきをしていない状態
でコップの中に息を吐き出します。②コップは手でフタをして、一呼吸おいて新鮮な空気を吸います。③コップの中のにおいを嗅いでみます。
【歯周病と口臭】
 歯周病患者のお口の中は、歯周病原菌と戦って死滅した白血球やリンパ球、破壊された歯肉の組織、死滅した細菌などがあふれています。これらはタンパク質でできており、ニオイの原料になるアミノ酸が増えます。しかも歯周病原菌はガス(VSC)をたくさん出す菌なのでどんどん口臭がひどくなってしまいます。口臭は口臭検知器で測定することができます。口臭が強いと感じたら歯周病を疑って、歯科を受診してみましょう。
△一人でできる効果的なブレスケアは?
 まずは、お口の中の汚れ・細菌を除去します。歯みがきや殺菌剤配合のマウスウォッシュ
での洗浄は効果的です。また鏡で舌を見たときに白くなっていたらそれはプラークです。舌クリーナーで舌の汚れも落としましょう。次に唾液をたくさん出すようにします。食事はよくかんで食べることを心掛けましょう。またキシリトール入りのガムをかむことや、お茶など砂糖の入っていない水分をとることもいいことです。
△ドライマウスって聞いたことありますか?
 唾液の分泌量が減り、口の中が乾いた状態になることをドライマウス(口腔乾燥症)といいます。唾液には抗菌力や汚れを洗い流す働きがあるため、唾液が少なくなるとお口の中の細菌が繁殖しやすくなり、口臭が発生したり、むし歯や歯周病にかかりやすくなったりします。
【ドライマウスと女性ホルモンの関係】
 「月経『生理』前」ホルモンの変動が激しいために免疫力が低下し、お口の中の細菌が繁殖しやすくなります。月経前に口の渇きや口臭が気になる人も多いようです。「更年期」女性ホルモンが減少すると唾液の分泌にも影響を与えます。また、更年期障害の症状をやわらげるための薬や血圧を降下させる薬の副作用で唾液が減少することもあります。
口臭予防にハーブティーがおすすめ
 ハーブティーがお口の健康にとても良いって知っていましたか?
 優れた殺菌力や抗炎症作用、粘膜保護作用などにより気軽に口臭や歯周病予防ができます。心身のリラックスにもなり、ストレスの解消にもなります。何よりも気になる症状が長く続くときは歯科医師に相談しましょう。

正しい口腔ケアを行っていますか?

 近年、歯周病が早産や低体重児出産に関わっていることが報告され、その後、心筋梗塞、糖尿病、誤嚥性肺炎などの全身疾患にも関係していることがわかってきている。さらに咀嚼機能と認知症との関連性、手術前後の口腔ケアによる術後合併症の関連性など、口腔環境が全身の健康と密接に関連していることも明らかになってきた。また「健康日本21」において「歯周病は口の中のデンタルプラーク(歯垢)が最も大きな原因で発症するため、歯科を受診することや正しい歯みがきを続けることで予防できる生活習慣病としての性格を有している」記載されている。そのため、歯と口腔のケアは、むし歯や歯周病予防のためだけでなく、全身の健康を守るためにとても大切である。
 現在、口腔ケアは、歯や口腔粘膜など口腔内の汚れを取り除く器質的口腔ケア(歯みがきや専門的な歯面清掃など)と口腔機能(咀嚼や発音など)の維持・回復を目的とした機能的口腔ケアから成り立つと認識されている。また、口腔ケアは自分自身で行うセルフケアと歯科医師および歯科衛生士によるプロフェッショナルケアに大別される。
 自分自身で行えることとして(セルフケア)毎日の歯みがきはもちろん、栄養のバランスのとれた食事をとり、よくかみ、口腔をより動かすことで口腔機能を良好に保つことがあげられ、プロフェッショナルケアとしては、患者さんにあった口腔清掃のアドバイスや専門的な歯面清掃、口腔機能の回復などがあげられる。
 したがって、口腔ケアはセルフケアとプロフェッショナルケアの両面から行う必要がある。個人個人の口の中にあった、さらには全身の健康状態に対応した正しい口腔ケアをプロフェッショナルケアから学び、規則正しい生活習慣を実践することにより、歯や口腔の健康ひいては全身の健康に結びつけてみてはどうだろう。「からだの健康は歯と歯ぐきから」である。

糖尿病と歯周病(歯槽膿漏)

 糖尿病と歯周病は代表的な生活習慣病です。糖尿病は喫煙とならんで歯周病の2大危険因子であり、一方、歯周病は3大合併症といわれる糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害についで6番目の合併症といわれ、両者は密接な相互関係にあります。しかし、慢性炎症としての歯周病をコントロールすることで、糖尿病のコントロール状態が改善する可能性があるとされています。
 歯周病になる根本的な原因は歯垢(プラーク)です。正しいブラッシングで口の中を清潔に保っていれば歯周病になるリスクはかなり低くなりますが、体の病気が原因で歯周病になりやすくなったり、治りづらくなる可能性もあります。風邪をひいたり、疲労困憊(こんぱい)、ストレスがたまっていると抵抗力が落ち、口の中も歯周病菌に対する抵抗力が下がり歯周病になりやすい。また病気になっていなくても歳を重ねると身体の抵抗力が低下していくため、高齢者ほど歯周病になりやすく、歯周病を治すことが難しくなります。
 では、糖尿病と歯周病の関係はどうなっているのでしょう?
 糖尿病になると体の抵抗力が低下し、さまざまな合併症が起こり、「抵抗力が下がる→細菌に感染しやすい→歯周組織が歯周病菌に侵されやすい」と歯周病になりやすく、歯周病になると治りにくくなるのです。
 さらに糖尿病になると唾液の分泌量が減少し、唾液が少なくなることは、口の中の細菌を洗いながす作用が弱くなり、糖尿病による白血球機能低下(細菌を食べてしまう機能の低下)のため細菌数が増加し、歯周病になりやすく、治りづらくなってしまうのです。
 歯周病が全身に多くの影響を与えることは昨今の研究で明らかになってきています。
 誤嚥(ごえん)性肺炎の原因となる細菌の多くは歯周病菌であるといわれており、誤嚥性肺炎の予防には歯周病のコントロールが重要になります。閉経後の骨粗しょう症の患者さんにおいて、歯周病が進行しやすい原因として最も重要と考えられているのがエストロゲンの欠乏といわれています。エストロゲンの分泌減少で骨がもろくなると歯を支える骨ももろくなります。また歯周ポケット内で炎症を引き起こす物質が作られ歯周病の進行が加速するといわれています。また詳しいメカニズムは解明されていませんが、歯周病病巣から放出されるLSP(歯周病菌由来の毒素)やTNFαは脂肪組織や肝臓のインスリン抵抗性を増加させ、血糖値を上昇させます。重度歯周病患者では血中CRP値が上昇し、動脈硬化や心筋梗塞のリスク亢進と密接に関与すると考えられています。
 毎日の食生活を含めた生活習慣を見直し歯周病を予防することが全身の生活習慣病を予
防することにもつながります。

再チャレンジ・スキルアップ研修会

 
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「最近歯がしみるけど…むし歯?」

 むし歯が原因で歯がしみることは多いが、むし歯じゃないのに歯がしみるようになることもしばしばみうけられる。
 近頃テレビでもよく耳にする「知覚過敏」と呼ばれるものである。
 知覚過敏の原因にはさまざまなことが考えられるが①歯の摩耗や咬耗②歯周病③かみ合
わせの不調和―などが代表的なものである。
①強いブラッシングによる歯の摩耗(歯の表面が削れてくる)や咬耗(かみ合わせによる歯のすり減り)
 むし歯や歯周病の予防的な考え方が浸透してきて、一生懸命ブラッシングをする患者さんが増えているが、適切なブラッシング方法でないと歯が摩耗してくることがある。
 また、強いブラッシングによる歯肉への刺激で歯ぐきが下がることも起きてくる。
 意識が高い人ほど強く大きくブラッシングしがちだが、強い圧をかけず細かく一歯一歯磨くことが大切である。適切なブラッシング方法の指導を受けると症状の悪化を防ぐことができる。家で毎日できる対策として知覚過敏用の歯磨き粉を使うことによりさらに改善する場合もある。
 また、すでに削れてしまった歯の表面には、歯科医院にて知覚過敏用の薬を塗ったり、詰めたりする治療により症状が緩和されることが多い。
 歯磨きは毎日のことなので良い習慣を身につけるのが理想だが、意識が薄れるとどうしても強く磨きがちな場合、強い研磨剤が入った歯磨き粉はなるべく避けると再発のリスクが少しでも減るだろう。
 咬耗の原因の一つに歯ぎしりがある。しみる症状が出やすくなることがあるがあごの関節の痛みを伴う場合も出てくる。この場合マウスピースなどで歯やあごを守る治療が必要になる時もある。
②歯周病
 歯周病が進行すると歯ぐきが下がってきて歯の根っこが露出してくる。本来なら歯肉によって隠れているべき根の部分に、直接冷たい物などの刺激がおよぶため知覚過敏の症状が出てくる。
 この場合、歯周病に対する治療と知覚過敏の処置とを並行して行っていくことになる。
 歯周病には家でのケアも非常に大切で、歯肉の状態に合った歯ブラシを選ぶこと・歯周病に適した歯磨き粉を使うこと・適切な磨き方を実践することにより治療全体の効果が高くなる。
③かみ合わせの不調和
 一部の歯のかみ合わせが何らかの理由で強くなってくると、知覚過敏のような症状が出てくることがある。
 放置するとさらに強い症状に変化してくることがあるため、かみ合わせに違和感を覚えた時は早期に歯科医院にてチェックすることが望ましい。
 最後に、むし歯であっても知覚過敏であっても基本的にはしみる症状が出た時は、早期に診断を受けまず原因を特定し、それぞれに合った処置をすることが大切である。

混合歯列期の歯を大切に

 混合歯列期とは、乳歯から永久歯に生え替わる時期のことで6~7歳くらいから始まる人生でたった一度のお口の大変動期である。
 また、それと同時に歯で苦労しない人生を送るための重要な分岐点でもあり、むし歯は予防できることが今は広く知られるようになった。
 赤ちゃんの頃から、フッ化物塗布、健診を受け、丁寧に仕上げみがきをして、お子さんをむし歯から守ろうと一生懸命な保護者が増えていると感じる。
 その背景には、自分が子どもの頃から歯で苦労していたため、子どもには同じ思いをさせたくないという保護者の思いがあると思われる。
 生えたての歯は軟らかく、歯ぐきがかぶさり、みがき残しが多くなりむし歯になりやすい。
 また、グラグラの乳歯の周りは隙間ができやすく、汚れがたまりやすい。生えたての奥歯の永久歯には裂溝という溝の深い場所があり、歯ブラシが届きにくくむし歯になりやすい。生えたばかりの永久歯がむし歯になってしまう子どもも珍しくはない。
 ただ、時間が経過するとともに歯は少しずつ硬く丈夫になっていき、乳歯が全て永久歯に生え替わると歯みがきもしやすくなる。
 混合歯列期をどう過ごすかによって、今後のお口の環境も変わっていく。永久歯が生え始めると乳歯のみがき方のままではみがき残しが多くなるので、歯科医院を受診する際には混合歯列期にあった歯みがきの方法を教えてもらいましょう。
 また、この時期は歯並びの悪化が目立ち始める頃で、乳歯の頃は隙間がなくきれいに並んでいたが、永久歯に生え替わったとたんに歯並びが悪くなることも少なくない。
 乳歯列は2歳半から3歳くらいで完成しきれいに並ぶ。その後5歳くらいで体の成長とともにあごが大きく育つ、すると乳歯の間に隙間ができる。
 この隙間はその後大きな永久歯が生えてきた時に、きれいに並ぶための大切なスペースとなる。しかし、このスペースが十分にない状態で永久歯への生え替わりに入ると歯並びに影響がでてくることが多い。
 永久歯をむし歯から守り、歯並びの悪化を防ぐには6歳頃から始まる混合歯列期をどう過ごすかが重要になってくる。
 歯科医院でのメンテナンスの開始時期はとても大切で、混合歯列期が始まる少し前の3~4歳から始めることをおすすめする。

「よくかむ」ことの危険性

 「よくかんで食べる」ことの大切さは広く知られている事実です。
 ①食べ物をじっくり味わうことで得られる幸福感②中枢神経を刺激した若返り③認知症
の予防④満腹中枢を刺激し食べ過ぎを防止した肥満の予防⑤唾液の分泌を促し消化吸収を助ける⑥唾液の抗菌作用により病原菌の感染を抑える―など数え上げるときりがないほどです。
 咀嚼回数は一口20~30回が良いと言われ、初めはややわずらわしさを感じるかもしれないが、慣れると良さを実感できるだろう。ただし、1つ注意が必要で翌朝顎がだるくなるなど歯が浮くほどガチガチ、バリバリかんではいけません。とても大切なことだが、あまり気にしていない人がほとんどだろう。
 「よくかむ」とは、回数を多くかむことで、強くかみしめることではない。成長期に硬いものをよくかんで顎口腔系の発育を促すことは大切なことだ。また、さまざまな硬さに調理された食材をとることは、食感を楽しむうえで重要な要素だろう。ただし、必要以上の力を入れず食べ物がこなれるだけの力でかめば良い。
 最大咬合力は大臼歯1本で30~60Kgといわれ、通常ものをかむときの力はその1/6~1/2程度といわれる。このかみ癖(ものをかむときの力)は個人差が大きく、小さな力でそっとかむ方から、必要以上に強くバリバリかむ方までさまざまだ。歯は経年的に少しずつすり減りひび割れ消耗していく。歯は骨と同じ硬組織だが、骨のような再生修復能力はほとんどない。食事、嚥下などにより毎日千回以上も歯をかみ合わせる。必要以上の強いかみ癖の方は要注意で、より強くすり減り、ひびが入り、完全に割れてしまうこともある。それでも自覚のできるかみ癖はまだ比較的危険度は低いといえる。より危険度が高いのは歯ぎしりに代表されるブラキシズムと悪習癖だ。ブラキシズムとは、昼夜問わず無意識に行なうかみしめや歯ぎしりで、睡眠中のブラキシズムは最大に近い咬合力で長時間におよぶこともある。しかも、食事時に歯がかみ合わさる時間は1日10~15分程度だが、ブラキシズムは睡眠時間中、長時間にわたる危険性があり、歯や歯茎にとっては大変なダメージとなる。これは自覚がほとんどなく音がしないことも多く、家族も気づかない場合がある。悪習癖とは、スポーツや力仕事中などに思わず行なうかみしめなどで、これもかなり強い力がかかる。何かに集中しかみしめた時にガリッと歯が欠けた!経験をお持ちの方もきっとあるだろう。セルフチェックとしては△よく歯の詰め物がとれる△割れる△歯がしみる△欠ける―などは要注意で△鏡で見たとき上下の歯のかみ合わせの面が平らでぴったり合っている△顎(えら)の張った顔ぼうである―などもその傾向が高いようだ。このタイプの方が歯周病に罹患すると急速に進行する危険性が高まるので心当たりのある方は、日ごろから少し軽くかむなど、力のコントロールを心がけるとともに、かかりつけ歯科医に相談して早めの対応をしてほしい。

新型インフルエンザ等対策業務計画

 平成24年5月11日に公布された「新型インフルエンザ等対策特別措置法が、平成25年4月13日に施行されました。特措法は、診療所における医療現場の自発的な対応を踏まえながら、国民を新型インフルエンザ等から守るとともに、医療関係者を支える根幹となるもので、公益社団法人岐阜県歯科医師会は、特措法の施行に基づき、特措法第2条第7項に規定する指定地方公共機関としての指定を受け、今般、業務計画を作成しました。



フッ化物洗口


 私の居住する地域では、歯科医師会の推奨活動もあり7~8年ほど前からほぼ全部の保育園、幼稚園、小学校で集団的フッ化物洗口を行っている。
 開始当初から数年後の経過は予想していたが、年度ごとの健診結果からDMF指数「むし歯を経験した歯の数D=decayed、(う蝕で穴があいた)、M=missing(抜歯になった)、F=filled(充填された)の意味」は減少し、フッ化物洗口の効果をはっきりと確認することができた。
 フッ化物洗口が効果を現すには継続して行う必要があり、保育園、幼稚園、小学校などの教育機関で集団実施することが重要な要素となる。
 歯科大学で口腔衛生の講師をしていた先生が、自分の子供たちに自宅でフッ化物洗口を
させようとしたが、「他の子たちはフッ化物洗口をしていない。どうして自分たちだけがしなくちゃいけないのか?」といった理由で続けられなかった。
 その先生はフッ化物洗口を実施している小学校を探し、その小学校に通える地域に引っ
越しをした。という話を聞いた時は驚きとともにいかに継続させることが難しいかを感じた。“みんなで一緒にやる”ことが継続するための秘訣である。
 フッ素がむし歯予防に効果があることは昔から知られている。昔飲料水として使われる河川の水にフッ素が多く含まれている地域では、確かにむし歯の発生が少なかった。しかし、フッ素濃度が高い地域では班状歯あるいはエナメル形成不全といったことが起きていたため、フッ素は危険であると考える人もいた。
 濃度の高いフッ素を多量に飲めば副作用、急性中毒といった可能性はあるが、使用するフッ化物洗口液は濃度が低いうえに多量に飲むことのできるほどおいしいものではない。
 いまだにフッ素の危険性を訴える人々はいるが、実情としてフッ化物洗口はむし歯予防に確実な成果を現しており、なお、保育園、幼稚園、小学校でフッ化物洗口の実施に際し保護者への説明会を開催し、同意がない場合は強要していない。ただし、みんなと同じ行動ができるように、フッ化物洗口液の代わりに水道水を使用し一緒にブクブクうがいをする配慮をしている。

歯科衛生士等人材確保・就労支援研修事業

 平成25年度の補正予算において政府は、地域経済を活性化し、「日本再興戦略」による経済成長を確実なものとするために、都道府県に造成している基金を積み増し、「地域人づくり事業」を創設し、民間企業等の活力を用い、雇用の拡大及び処遇の改善に取り組むことになりました。本会では、岐阜県の委託を受け、この地域人づくり事業(歯科衛生士等人材確保・就労支援研修事業)を実施することを決定したしました。

【歯科医療機関への事業説明会】
平成26年5月18日(日)10:00~12:00
平成26年6月15日(日)10:00~12:00
照会先/岐阜県歯科医師会事務局



 

はつらつ高齢者の8020カムカムインタビュー


●はつらつ高齢者の8020カムカムインタビュー●
食べる幸せ 健康で暮らせる幸せ

 平成25 年11 月10 日(日)、岐阜県歯科医師会館にて行われた「第21 回歯と健康の県民フォーラム」にて「公益財団法人8020 推進財団理事長賞表彰」を受賞した58 名の高齢者を代表して3 名の方にその秘訣等、お話を伺いました。

             一枚の「かるた」から得たもの
   土岐市在住の水野加代子さんは若いころの子どものかるた遊びに秘訣を得ました
 まず一番手は土岐市在住の、とても若々しくお洒落な水野加代子さんです。なんと親知らず含め32本の歯を誇る水野さんは、その秘訣を若いころ保育園に通うお子様とのかるた遊びの「夜の食事はからだに迷惑」という1枚のふだの文句を実践したおかげだと語ってくださいました。
 甘いもの、固いものが大好きな水野さんですが、毎年夜遅くの年越しそばは召し上がらないという徹底ぶりです。次代の方へのメッセージをお願いしたところ、「夜寝る前の歯みがきが大切!寝ている間は唾液が出にくいので」とのことでした。さすがよくご存じです。

          6月「歯と口の健康週間」には必ず歯科医院へ
       羽島市からお越しの岩田峯子さんは毎年の定期健診が決め手です
 80歳を迎えられても、現役でお仕事! 規則正しい生活が健康の秘訣と言われるのは羽島市から越しの岩田峯子さん。
 毎朝6時起床後、ラジオ体操をし、午前中は自営のガソリンスタンドの事務をされています。「PCに向かう仕事が多くとても楽しい」と、バリバリ仕事をされている姿が目に浮かびます。午後は自分の自由な時間で、もう11年ものスポーツジム通いが日課だそうです。
 早寝早起き、朝・昼・晩と丁寧に歯磨き、6月には必ず定期健診に行かれるそうです。「この時期は歯医者さんも混むので早目に予約しますよ」と語ってくださいました。

                  夫婦で8020
   「朝晩の時間をかけた歯磨きと、仕上げは糸ようじ」と語るのは加茂の松村昭平さん
 昭和8年生まれ。運送業を退職され、60歳からの畑仕事や木の剪定が楽しくて仕方がない加茂郡の松村昭平さん。夕飯は6時にすませ、その後は何も召し上がらないとのこと。
 朝・晩必ず時間をかけて歯を磨き、「糸ようじも使うよ」とニッコリ。歯磨きのコツはこれだそうで、健診は年に2回必ず行かれます。背筋が伸び、やはりここからもきちんとされてみえる様子が手に取れるようです。
 「来年は妻も80歳になるので、またこの受賞式に来るのが楽しみ」と、はにかみながら、目が輝いてみえました。ご夫婦でいつまでも健康で、と思わず声を掛けさせていただきました。
 短いインタビューでしたが、皆さん笑顔で力強い言葉をいただきました。いつまでも、お元気で!
ありがとうございました。

                            (岐阜県歯科医師会 広報委員会 竹内佳人)


血をサラサラにする薬を飲んでいると抜歯できない?

 「先生、歯がグラグラで、ご飯が食べにくい。これから抜歯して。血をサラサラにする薬は昨日から飲まずにきたから」と突然、脳梗塞の既往がある患者さんが診療室をたずねてきた。内科主治医へ問い合わせると、バイアスピリンという抗血小板薬を服用中とのことだった。口の中を診察すると、右下奥歯の歯周病が進行しており、かなりグラついていた。「歯が自然に抜けるのを待っていたけど、なかなか抜けなくて。自分で抜こうと思って頑張ったら、歯に触れるだけで痛くなって…」と涙目で患者さんが話したので「自分の判断で飲み薬の服用を中止すると、後で大変なことになるかもしれません。血をサラサラにする薬は、帰宅後服用してくださいね」と私は答えた。「それじゃ、今日は抜歯できないの?」と患者さんが尋ねたので「ご飯が食べにくいのは困りますよね。先ほど内科主治医の○○先生に問い合わせたところ、    心臓の状態は安定しているので、抜歯しても問題ないそうです。これから抜歯しましょうか。」と答え、患者さんの抜歯を行った。抜歯後、痛みや出血はなく、一気に楽になり、普通の食事が取れるようになったと翌日感謝の言葉をもらった。
 心臓や脳血管の病気の治療で、血をサラサラにする薬といわれている「抗凝固薬※1や抗
血小板薬※2」を服用している患者さんは少なくない。以前は抜歯が必要と診断してから上
記薬剤の休薬を内科主治医へ依頼していた。
しかし「脳梗塞患者が抗血小板薬の服用を中止すると脳梗塞の発症率が3倍以上になり抗
凝固薬の服用中止で約1% に重篤な脳梗塞が発症した」と報告され、抗凝固薬や抗血小
板薬の休薬は見直されるようになった。現在、抜歯は抗凝固薬のワーファリンを原疾患
に対する至適治療域にコントロールした上で、継続下で抜歯を施行することが望ましく、抗血小板薬も継続下での抜歯が望ましいとされている。それでは抗凝固薬や抗血小板薬を服用しているすべての患者さんの抜歯が大丈夫なのだろうか。実はすべてではなく、安全に抜歯を行うための基準が設けられている。ワーファリンを服用している患者さんでは、PT―INR(ワーファリンの量の調整の際に使用される血液凝固能検査)が3.0以下であれば休薬せずに抜歯が可能だ。さらに抗血小板薬は、毛細血管や静脈枝の多い口腔粘膜での出血にほとんど影響しない。よって抜歯の際、抗血小板薬の中断の必要はない。くれぐれも「血をサラサラする薬」を自己判断で中止せずに歯科医院を受診してほしい。
※1 抗凝固薬に分類されるもの:ワーファリン®、ヘパリン剤など。※2 抗血小板薬に分類されるもの:バイアスピリン®、パナルジン®、プレタール®、エパデール® など。

再チャレンジ・スキルアップ研修会のお知らせ

あなたの資格眠っていませんか?
~歯科医療の現場で働いてみませんか~ 

 岐阜県歯科医師会は資格を持っていながら結婚や子育てで職場を離れている歯科衛生士・歯科技工士さんの復職を応援します。あなたも資格を生かして医療現場に復帰しませんか?

口腔ケアでいきいき健康生活

 近年、う蝕や歯周病などの口腔疾患や口腔清掃状態が、心疾患、脳血管疾患、糖尿病、早産、低体重児出産や誤嚥性肺炎など全身疾患に影響していることが明らかになり、口腔ケアの重要性が認知されるようになってきた。う蝕や歯周病は口腔細菌による感染症であるが、生活習慣病としての一面もある。口腔ケアは一般的に口腔の清掃と考えられがちであるが、生活習慣の改善や食育、口腔機能の維持回復、栄養状態の改善なども含まれる。特に要介護高齢者においては、口腔機能の維持回復、栄養状態の改善などが重要である。
 歯が抜け、口腔機能が低下し、しっかりとした咬合(かみ合せ)が得られない高齢者は、体のバランスが保てなくなり転倒しやすくなるといわれている。総義歯の人が義歯を外して歩行すると歩幅が小さくなり、スピードも遅くなるといわあごれているように、咬合や顎の安定は体のバランス維持に影響している。
 口腔機能や摂食嚥下機能が低下すると、栄養状態が悪化し生活機能の低下や免疫機能の低下を招き、感染症にかかりやすくなる。生活機能の低下は、さらなる口腔衛生状態の悪化を招き、口腔細菌の増加、嚥下機能の低下により誤嚥性肺炎を発症しやすくなる。
 歯がなくなったり、義歯を入れていないと上手に食べられなかったり、発音が不明瞭になったり、見た目が気になったりして、人とのコミュニケーションを避けるようになり閉じこもりがちになるといわれている。コミュニケーションの低下や閉じこもりにより、高齢者では認知機能が低下するという。また、脳の大脳皮質の感覚野では約40% を口腔が占めており、口腔機能が低下し、口腔からの刺激や情報が減少することによって、脳の働きも低下し、認知機能の低下につながるといわれている。
 このほかにも、口腔機能や摂食嚥下機能の低下が全身状態に影響するとの報告は多くみられる。逆に、寝たきりの方が口腔ケアにより口腔機能が改善し、胃瘻から経口摂取が可能となり、栄養状態、運動機能が回復し、自力で起立可能となった症例もある。
 口腔ケアで口腔の清潔を保ち、より多くの歯を残し、口腔機能、摂食嚥下機能を維持、回復することが生活の質(QOL)の向上につながり、介護予防や要介護度を改善し、健康寿命の延伸になる。

認知症との関わり

 そもそも、認知症になるとおおむねどんなことが起きるのか把握しておく必要がある。加齢と共に、物忘れや人の名前がとっさに出てこないことが起きる。偶然、道で会ってあいさつしているのに、顔は分かるのに名前が出てこない。後になっても思い出すことがないし何を思い出そうとしていたかも忘れてしまう。故に出掛けても、どこに何をしに出掛けたのか忘れてしまい、さらには帰る家もどこか分からなくなってしまう。本人は「最近何か様子が変だ」と思い病院を受診して分かる。
 歯科を受診される場合は、大抵家族の付き添いがあり、これらのことを頭に入れて、診療に臨む。本人の話を十分に聞くことも大切だが、何分か経過後に同じ質問をすると全く違う返答だったりする場合がある。本人にしてみれば、毎回が本当のことで前と違う認識がもてない。そのため特に視診が大切になってくる。隅から隅までじっくりと観察し、異常部分を歯科医師自ら見つけ出す努力を惜しんではいけない。
 次に触診であるが、これも非常に大切である。術者の指先に目が付いているかのごとく診なければならない。本人は、時系列で症状を説明できないため、判断するのが難しい場合があるが、よく診て本人および家族に、十分説明することが必要である。思い込みで進めてトラブルにならないよう説明と同意が健常者以上に必要である。
 また、口腔内清掃が、低下している場合が多いため注意が必要である。ブラッシングには見守りが必要で、きれいに磨けていない場合が多く見受けられる。義歯を使用している場合には、流水下で十分に洗い流し、洗浄剤に浸けておくことが望ましい。高齢者の場合は、誤嚥性肺炎に気を付けることも重要である。
 少しでも減らせるリスクは、少なくする努力を怠ってはならない。一方的な医療を、押し付けたり画一的にならないよう、一人一人に向き合って共によくなるよう、いつも心がけて診療に臨むことが肝要である。誰もが罹患する可能性があるのだ。間違った情報に惑わされることなく、正しく認知症を理解し、自分ならどうするかを普段から考えておき、なにげない支援に心がける。一番苦しいのは、認知症になってしまった本人で、そのことを常に頭の隅に置いて診療することが、重要なポイントである。

認知症との関わり

 そもそも、認知症になるとおおむねどんなことが起きるのか把握しておく必要がある。加齢と共に、物忘れや人の名前がとっさに出てこないことが起きる。偶然、道で会ってあいさつしているのに、顔は分かるのに名前が出てこない。後になっても思い出すことがないし何を思い出そうとしていたかも忘れてしまう。故に出掛けても、どこに何をしに出掛けたのか忘れてしまい、さらには帰る家もどこか分からなくなってしまう。本人は「最近何か様子が変だ」と思い病院を受診して分かる。
 歯科を受診される場合は、大抵家族の付き添いがあり、これらのことを頭に入れて、診療に臨む。本人の話を十分に聞くことも大切だが、何分か経過後に同じ質問をすると全く違う返答だったりする場合がある。本人にしてみれば、毎回が本当のことで前と違う認識がもてない。そのため特に視診が大切になってくる。隅から隅までじっくりと観察し、異常部分を歯科医師自ら見つけ出す努力を惜しんではいけない。
 次に触診であるが、これも非常に大切である。術者の指先に目が付いているかのごとく診なければならない。本人は、時系列で症状を説明できないため、判断するのが難しい場合があるが、よく診て本人および家族に、十分説明することが必要である。思い込みで進めてトラブルにならないよう説明と同意が健常者以上に必要である。
 また、口腔内清掃が、低下している場合が多いため注意が必要である。ブラッシングには見守りが必要で、きれいに磨けていない場合が多く見受けられる。義歯を使用している場合には、流水下で十分に洗い流し、洗浄剤に浸けておくことが望ましい。高齢者の場合は、誤嚥性肺炎に気を付けることも重要である。
 少しでも減らせるリスクは、少なくする努力を怠ってはならない。一方的な医療を、押し付けたり画一的にならないよう、一人一人に向き合って共によくなるよう、いつも心がけて診療に臨むことが肝要である。誰もが罹患する可能性があるのだ。間違った情報に惑わされることなく、正しく認知症を理解し、自分ならどうするかを普段から考えておき、なにげない支援に心がける。一番苦しいのは、認知症になってしまった本人で、そのことを常に頭の隅に置いて診療することが、重要なポイントである。

乳歯と永久歯

 よく「うちの子ども、下の前歯(切歯)の永久歯が、乳歯の内側から生えてきました。どうしたらよいですか」と電話を受ける。下の前歯は一番最初に永久歯に生え変わることが多く、乳歯が抜ける前に内側から永久歯が生えてくることもある。そのため歯が二重に生えてきたことに心配される親御さんは多いが、よくあることなので下の前歯については永久歯が乳歯の少し内側から生えてきても問題はない。なぜなら永久歯が出てくる段階で、乳歯の根が小さくなり、歯がグラグラしてくるようならそのままにしていても、自然と乳歯が抜け、永久歯は舌によって外側に押しだされるからである。ただし、ずいぶん永久歯が生えてきているのに乳歯がグラグラしてこない、乳歯がグラグラで食事が食べづらい、かむと痛いときなどは早めに抜いたほうがよいのでかかりつけ歯科医に相談してほしい。
 また、二重に生えてきた歯を見て「矯正しないといけませんか?」ともよく質問される。歯は生えてきたままの位置にとどまったままではなく、他の歯や、舌や頬や唇の力によって動かされる。そのため矯正が必要かどうかは全部の歯が生えそろう小学校高学年か中学生ぐらいにならないと判断できないことが多い。矯正は大人になってからも治療することはできるが、歯周病が進行している場合は治療できない。また、子どものころに治療したほうが大人になってから治療するよりも短期間で治療できることが多い。それでも一般的には2年から3年の期間をかけて矯正装置をつけ、装置が外れてからも「保定」という後戻りを防止する装置を同期間つけることになる。子どもの矯正を考える場合は、前もってかかりつけ歯科医や矯正専門医にいつごろから治療すると適切か相談するとよいだろう。
 また、切歯が左右2本ずつ(中切歯と側切歯)が生えてきた後に、いわゆる六歳臼歯(第一大臼歯)が一番奥の乳歯のさらに奥から生えてくることが多い。六歳臼歯は乳歯の生えていないところから、歯肉が盛り上がり、やがて突き破って生えてくる。そのため一過性の痛みが出たり、盛り上がった歯肉をかんでしまい痛い思いをすることがある。その後、同じように第二大臼歯、第三大臼歯(親知らず)が生え、当然同じことが起こる。どちらも、しばらく我慢すれば自然と痛みはなくなるが、痛みが強いときや心配な時は、かかりつけ歯科医に診てもらうとよいだろう。

よく噛みよく育つ

 
 最近、うまくかめない子どもが増えているといわれているが、その原因の一端はあごが弱いことにある。このあごを育てるのが「かむ」という動作。消化を助けるばかりか、あごの筋肉の発育を促し、強いあごを作る。きれいなかみ合わせに影響を与えることは、いうまでもない。
 そこで提唱されているのが「固いものをかもう」「いり豆や骨のある魚を食べよう」である。確かに固いものを食べることは大切なことであるが、その大前提としてむし歯がないことが基本となってくる。右側にむし歯があれば、おのずと左側でしかかまない。それでは、歯の健全な発育に影響を及ぼしかねないからである。もちろん、きれいなかみ合わせも重要なこと。いくら固い物を食べても、かみ合わせが悪ければ、歯の負担は大きくなる。だからこそ、かみ合わせとむし歯は早期の治療が肝要なのである。
 人間の歯の中で最もむし歯になる確率が高い歯をご存じだろうか。それは、第一大臼歯、別名で6歳臼歯とも呼ばれるように、小学校1年生くらいに最初に生えてくる永久歯でる。第一大臼歯の咀嚼力は全体の約6割、上下左右一対の4本の歯が食べ物をかみ砕き、一生の中でも一番大切な役割を果たすといわれている。
 この第一大臼歯は、乳歯の奥歯が並ぶ一番後に、半年から一年かけてゆっくり生えてくるのだが、大臼歯が生える前に、乳歯がむし歯になって抜いてしまうと、必然的に大臼歯の生える場所もずれてしまい、かみ合わせも悪くなる。ずれたかみ合わせをそのまま放置しておくと、他の歯への負担や発声、発音にまで影響を与えてしまうので、乳歯の時代からむし歯には気をつけたいものである。
 では、むし歯が感染により起きるということをご存じだろうか。子どものむし歯の原因となるのは「ミュータンス菌」と呼ばれる細菌である。この乳歯の天敵を運んでくるのが子どもの食事の世話をする人々、つまりお母さんやお父さん、おばあちゃん、おじいちゃんたちである。というのも生まれたての赤ちゃんにはこの細菌は存在しない。ミュータンス菌を保持する大人の唾液を介して感染してしまうのだ。むし歯感染の割合を育児のミュータンス菌保有率から見ると、多い人は低い人に比べて5倍におよぶ。その反対にミュータンス菌に感染している育児者の口腔内を清潔にすることで子どもに感染する割合を2割にまで抑えることができる。
 だからこそ、育児者も子どもも日頃からむし歯予防に心がけるようにしよう。



 

むし歯と糖

むし歯と糖

むし歯は歯の硬組織(エナメル質・象牙質)が局所的に破壊されていく疾患である。このような歯の硬組織の破壊が起こるのは、まず細菌が歯面に付着し、次いでこれらの細菌が食物中の炭水化物を分解・発酵させ、生じたさまざまの有機酸(主として乳酸)が硬組織を分解するためと考えられている。
 一般的に歯、食物(スクロース)、細菌(ミュータンスレンサ球菌)の3つの条件が重なり合ったところにむし歯(齲蝕)が発生すると言われている。
 「砂糖」という名のもとに私たちは毎日さまざまな形でスクロースを摂取している。日常生活で甘味を摂取せずに生きていくのは無理なので少しでもスクロースを減らす方法として次の代用糖がある。
 【ソルビトール】イチゴ類やサクランボ、リンゴ、梅などに含まれている糖アルコールの一種で甘味度はスクロースの約60% 。カロリー価はスクロースと同程度だ。ソルビトールをはじめ糖アルコールは大量に摂取すると下痢を起こすことがある。ソルビトールは吸湿性が強く、湿潤剤として歯磨きに10% 前後含まれている。そして、口腔内細菌によって発酵されにくく、ミュータンス菌のようなソルビトール分解能をもつ菌でも、ソルビトールを分解して酸を産生するには長時間を必要とする。ソルビトールは、糖尿病患者用の甘味料として使用されているばかりでなく、チューインガムやキャンデー類にも使用され、「むし歯の心配はいりません」といった類いの効能書きが付いているものも販売されている。
 【キシリトール】多くの野菜や果物に含まれており、スクロースと同程度の甘味を持ち、爽やかな感じを与える。ソルビトールと同様に大量に摂取すると下痢を起こす。キシリトールはスクロースに比べるとプラークを形成する能力が極めて低いという臨床実験がある。キシリトールは、次の2つに比べてむし歯の発生率が激減することが明らかになった。
 【サッカリン】スクロースの500倍の強い甘味を持つ。甘味の味の切れが悪く、特有の後味の悪さが残る。ダイエット用の非カロリー性甘味料として清涼飲料水やアイスクリームなどに好んで用いられている。
 そのほかむし歯を抑制する食べ物として天然食品がある。粗糖の方が精製糖に比べてむし歯を発生させる作用が弱いということが研究者の実験で確かめられている。まだ他にもむし歯になりにくい糖はある。食品を買うとき裏面に必ず糖の種類が明記してあるので参考にしてほしい。


メタボリックシンドロームと歯周病

 メタボリックシンドロームの診断基準は、ウエスト周りが男性は85センチ以上、女性は90センチ以上で、高脂血症、高血圧、糖尿病のどれか2つ以上があてはまることだ。高脂血症、高血圧、糖尿病、肥満の4つがそろうと生活習慣病で死亡する確率が健康な人に比べて35倍も高まり死の四重奏といわれている。さらに歯周病を加え5つになると生活習慣病で死亡する確率がますます高まり死の五重奏といわれている。
 もし残念なことにメタボリックシンドロームになってしまった場合はどうするべきか。まず、生活習慣の改善指導を受け、食事療法や運動療法により改善をする。しかしそれでも改善が認められないときは、薬物治療を導入することになる。
 食事療法で大切になる「かむ」ことは、歯周病と深く関わってきます。しっかりかんで食べることで次の効果がある。
①早食いを防止し満腹感が得られやすくなるため、食べすぎ、どか食いを防止する。
②よくかむことで、視床下部からホルモン(神経ヒスタミン)が分泌され食欲が抑制できる。
③よくかむことで、交感神経が刺激され代謝が活発になり、消費カロリーが増加する。
④ゆっくりよく味わうことになり、うす味、少量でも充分な満足感が得られる。
 しっかりかんで食べることが肥満の解消・予防になる。歯周病をコントロールし、よくかむことでメタボリックシンドロームが予防できる。バランスのよい食事をしっかりかんで肥満予防。メタボリックシンドロームの予防には、歯の健康を保ち、いつまでも自分の歯でかめるようにすることが重要だ。
 歯周病を予防するにはどうしたらよいだろうか。まず第1にタバコを吸う人は禁煙・節煙をすることだ。統計によるとヘビースモーカーの人は、吸わない人の5.88倍も歯周病にかかりやすい。ぜひ、禁煙に取り組んでみよう。第2に毎日の確実で規則正しいブラッシング(歯磨き)が必要だ。「確実で」ということが重要なので、ただ磨いているのではなく、磨けていることを意識してみよう。また、歯を磨くだけでなく、歯茎のマッサージも忘れないようにしてほしい。第3に定期健診を受けること。歯医者が好きな人は少ないだろう。しかし、これも基本になる大切なことで、自分ではとれない歯石とりなどのために定期的に健診を受けてほしい。第4に健康な食生活。生活のリズムを考慮した食生活となるよう、主食、主菜、副菜のそろった食事をとり、さらに歯ごたえのある食べ物をよくかんで食べると歯周病予防につながるだろう。
 健康は歯から口から笑顔から。

口臭予防

 口の健康が全身の健康に関係があることはよく耳にするだろう。口の健康はQOL(生活の質)の向上にも影響がある。歯や口に自信を持って健康で長生きするためには、むし歯・歯周病に対しての予防管理、そして口臭対策も大きな要因になるだろう。
 口臭は特別なものではなく生きている人なら誰しも少なからずあるものだ。口臭で困ることの一つに自分であまり感じないことだ。嗅覚には同じ臭いを長時間嗅いでいると、その臭いに慣れてしまう順応反応があるので自分の臭いを把握することは難しい。程度には個人差があるが、相手に不快感を与え、対人関係に影響を及ばさないよう口臭予防が重要となるだろう。
 口臭のある人の約8割は口腔内の清掃不良や歯周病、むし歯、舌苔、ドライマウス(口腔乾燥)など口の健康トラブルが原因といわれている。口腔内の嫌気性菌数が増殖し、タンパク質を分解して、硫化水素、メチルメルカプタンなどの揮発性物質を作る。例えば、生ゴミ臭、卵や魚、野菜の腐ったような臭いが特徴的だ。他にも糖尿病、腎疾患、耳鼻咽喉、呼吸器疾患など全身的疾患からくる口臭もある。
 歯周病は原因である歯垢、歯石除去、むし歯は治療を行い口腔内を清潔に保つことで口臭は軽減・改善する。ドライマウスは舌の運動・唾液腺マッサージを行い唾液腺を刺激することで唾液の分泌促進をさせることも有効だ。舌苔の清掃は口臭の予防効果が高いので積極的に取り組んでみよう。舌ブラシを使用する場合は弱いソフトタッチで行うことがポイントだ。
 もちろん口臭は病気からくるものばかりではない。起床時に口の中がネバネバして不快に感じることがある。これは夜間唾液量が減少し細菌が増殖するからだ。また、空腹や緊張、ストレスがあるときにも口臭が強くなる。
 これらの生理的口臭は一日の中で変化するが、ゼロになることはない。またニンニクなど臭いの強いものを食べた後は、口に残った汚れから直接臭う場合と、体内で消化吸収された臭い物質が血中に入り、肺から呼気として排出される場合がある。一時的なことで誰もが経験をするので相手が不快に感じるレベル以下であれば、あまり気にすることはないだろう。
 口臭予防対策の基本は口を清潔にして定期健診を受けることである。また、生活習慣病、全身疾患の予防に心がけ、息さわやかに豊かな生活を送ろう。

食育

 「食育」という言葉を近年よく耳にするが、「食育」とは新しい言葉でなく「体育」「知育」「才育」「徳育」と並ぶ五育として明治の終わりまではよく用いられていたそうだ。その語源を調べてみると、1898年には石塚左玄が「通俗食物療法」の中で「今日、学童を持つ人は、体育も知育も才育もすべて食育にあると認識すべき」と表現している。また、1903年に出版された村井弦斎の「食道楽」の中にも出てきており、それによると「小児には徳育よりも、知育よりも体育よりも食育が先。体育、徳育の根元も食育にある」と書いてある。このように「食育」は新語ではなく歴史的にも家庭の子育てとしつけの基本であったことがうかがえる。
 ところが1990年代に入るまでは、「食育」が大切であるという認識は、あまり強く持たれていなかったようだ。しかし1990年代後半になると、食は健康の源であり身体に必要で安全なものを選んで食べていくことは、生命のあり方に直結するという認識が高まり、食の安心や安全が求められる時代になってきた。こうした食意識の転換があった要因は、家庭での食事が健全なかたちを維持できなくなってきた状況、軽食の増加などによりそしゃく子供の咀嚼回数が著しく低下したこと、若年層の糖尿病予備軍化ともいえる状況、そしてこれらを招いた日本の食生活の問題が社会的に認識されるようになったためだ。
 このような状況を踏まえ、食生活の指針を示す国の対策として、2000年3月に「食生活指針」が制定された。内容は日本国民が食生活の改善に取り組めるように配慮した10項目からなり、バランスのとれた食事を楽しく味わえるような提言がなされている。さらに食育を推進すべく定められた法律として、2005年6月10日に成立した「食育基本法」がある。食を見直し、食に対する意識を高めようと市町村や教育機関などでは食育の取り組みが行われてきた。2002年8月に公布された「健康増進法」の中では、栄養や食品、歯の健康維持の条文があり健康増進の具体的な項目としての食、また担い手としての歯科の役割が規定されている。「食育」には、食材、食品安全、栄養、農水産業などとともに、食べることに関する咀嚼・嚥下などの機能が大変重要である。そのため、歯科保健・医療の観点から食育を積極的に考える必要性がある。
 食べ物と食べ方の知識と経験があって初めて、食が健全な心身の糧となり豊かな人間性を育むことができる。このような「食べ方」の食育については食育基本法に具体的な記述はほとんどないが、「食育」の重要性と多様性を鑑みて、口は食物をとる入り口の臓器としてかむ機能だけでなく、脳機能から運動機能まで全身に広い影響を及ぼしていることが分かってきた。
 よくかんで食べることは、唾液の分泌を促し、味を感じやすくし、満腹感も得られやすくなるため、肥満の解消や予防、生活習慣病の予防にもつながる。よくかんで食べる習慣を身につけ、それを維持するために自分の歯で何でもかめるようにしておくことが大切である。そのためには、むし歯や歯周病の予防・治療を心がけ、お口の健康を保つ必要がある。小児期からの健康づくりに「食べ方」を含めた健康な食習慣作りの推進と生涯にわたるライフサイクルに応じて健康診断や保健教育を介した「食べ方」の食育の推進が大切だ。
 ライフサイクルを意識して一人ひとりが豊かで健全な食生活を実践して、心豊かで健康な生涯を送ることができるように歯科関連領域では「食べ方」を主とした食育を積極的に推進する任を負うことが望まれる。

受動喫煙とその影響

 日々の診療の中で子どもの治療に付き添う保護者から、「うちの子どもは歯茎の色が墨のように黒いのですが何か病気でしょうか」とよく聞かれる。
私は患者さんにいくつか問診をする時に、「タバコは吸われますか。または家族で誰か吸われる方はいますか」と必ず聞く。
 昨今、タバコが健康に及ぼす害というのは多く報告されており喫煙者には肩身の狭い社会になっているが、実はタバコの煙には数千種類以上の化学物質が含まれており、タールやニコチン、一酸化炭素などの有害物質が含まれている。
特にタールは多くの発がん性物質を含み、こうした有害物質は喫煙者が吸い込む煙(主流煙)よりも、タバコの先から出ている煙(副流煙)に多く含まれており、非喫煙者でもこのタバコの煙を吸い込むこと、いわゆる受動喫煙によって健康への害が生じる。
 ある調査によると、非喫煙者の妻が1日20本以上の喫煙をする夫を持つ場合、非喫煙者の夫を持つ人に比べて肺がんで死亡する率が2倍も高いという結果が報告されている。
また2006年に公表された「米国公衆衛生総監報告」でも、受動喫煙による健康への影響について、次のような報告がされている。
①受動喫煙によって冠動脈心疾患のリスクが25% ~30% 増加する。
②喫煙者との同居に伴う受動喫煙が原因で、肺がんリスクが20% ~30% 増加する。
③受動喫煙と乳幼児突然死症候群の間には関係がある。
④親の喫煙による受動喫煙と、幼児および子どもにおける下気道疾患の間には関係がある
⑤親の喫煙と、中耳炎や慢性滲出性中耳炎などの小児の中耳疾患の間には関係がある。
 家庭や職場で副流煙にさらされている成人非喫煙者では、歯周病のリスクが57% も高くなり、一方、子どもの場合は喘息やアレルギー疾患の危険因子となることが知られている。
家族に喫煙者がいる家庭の子どもでは、喫煙者がいない子どもと比べ、4~6倍もの高率で歯肉の黒ずみがみられる。
また、受動喫煙による子どもの歯肉の黒ずみの出現頻度は、これまで受動喫煙が発症の一因とされていた喘息やアレルギー疾患よりも高率だった点も注目される。
このように、特に子どもでは受動喫煙によって歯肉の黒ずみが顕著に現れることが最近分かってきている。
喫煙者自身はもちろん、タバコを吸わない子どもたちの歯の健康を守るという意味からも、禁煙の意義は大きいだろう。

「歯磨き」と「守備範囲」

「歯磨き」と「守備範囲」
 みなさんはどんなスポーツが好きだろうか。今年は当県で「ぎふ清流国体・ぎふ清流大会」が開催され、県民のスポーツに対する意識も高まっていることだろう。
 私は学生時代にラグビーをしていたが、この競技は体格や足の速さなどでその人に適したポジション、いうなれば「適材適所」がある。多少体格が小さくてもその人に適したポジションで能力を充分に発揮すれば活躍でき、体格が小さい味方選手が、対戦相手の体格の大きい選手をタックルで倒そうものならチーム全体が盛り上がったものだ。また、野球などのスポーツでは時折「守備範囲」という言葉が使われる。有能な遊撃手は三塁手の後ろからセカンドベースをまたいだあたりまでカバーするが、ライトフライを捕ることはまずあり得ない。なぜならライトフライを捕るべき選手がほかにいるからだ。
 日常診療で患者さんに歯磨き指導をするときに、私はよくこの「守備範囲」という言葉を使う。どんなによくできた歯ブラシでもそれ1本だけでは口の中を隅々まできれいにすることはできない。なぜならピチリと閉まった障子のような歯と歯の接触点や、幅の広い奥歯の歯の間の下側のすき間など、歯ブラシの毛先では物理的に到達し得ない部分があるからだ。その部分を磨かず、毛先が当たる部分だけを磨いていては、表面の平らなところはきれいでも、歯と歯の間には汚れがぎっしり…といった口になり、「いつもしっかり磨いているつもりなのになぜなんだろう」と首をかしげる結果になるだろう。
 歯と歯の接触点にはデンタルフロス(糸ようじ)。歯の間の下のすき間には歯間ブラシ。これらの道具は単独では非力だが、歯ブラシでは届かない部分、すなわち歯ブラシにはない守備範囲を持った有能な選手であるのでぜひ活用してほしい。「デンタルフロスや歯間ブラシがないと中途半端で歯磨きが終わった気がしない」と思うようになればたいしたものだろう。
 また、これらに加え最近はさまざまな補助的清掃器具が販売されている。年齢や歯並びの違いによっては効果的な使い方があるので、使用方法やサイズなど遠慮せずに歯科医師や歯科衛生士に尋ねてほしい。
 介護が必要な方や寝たきりの方の口腔ケアをする場合にもこれらの器具は有効となる。歯ブラシ単独では届かない部位から「どさっ」とよごれが取れてくることも少なくない。口腔内に落とし、飲み込んでしまわないように注意してきれいに取り除くことが必要だ。

食生活と身体の退化

 少し前から無農薬野菜などが注目されるようになった。食生活が身体や心に多大な影響を与えていることは、最近ではよく知られている事実だ。
 1930年代に世界14カ国で伝統的な自給食の生活をしている人びとと、同じ民族で近代食生活へ移行した人びととの口腔内の状態や顎顔面の形態変化、身体変化について生態学的調査・研究が実施された。
 近代食生活へ移行した人びとからは、どの国やどの地域でも食生活の変化が口腔内だけでなく、顎顔面や身体全体に退化として著しい病的変化をもたらすだけでなく、精神的にも変化をきたしているという事実が判明した。それに対し、その土地の自然の恵みだけで自給食の生活をしている人びとの口腔内や身体的、精神的な素晴らしさは目を見張るばかりであった。
 現在の日本はどうだろう。ジャンクフードがあふれ日本古来の食生活は随分姿を変えてきている。今一度食べることや日本食の大切さを再認識する必要があるだろう。また、食事の仕方も大切で次の5つのことを守って食べることを推奨する。
①家族全員が食卓に着くまで食べるのを待ちましょう
②全員で手を合わせて「いただきます」をしましょう
③食事中はテレビを消しましょう
④ちゃんとすわって足を床につけて食べましょう
⑤くちゃくちゃ音を鳴らさず、口をちゃんと閉じて静かに食べましょう
 食生活は身体や心の成長に多大な影響を与えるため、当たり前のことがとても大切で今
一度きちんと見直す必要があるだろう。

咀嚼としつけ

―しつけで決まる子供の歯並び―
 日々の診療で▽子供の歯並びはどうすればよくなるか▽食べ物は歯並びに影響するか▽歯並びは矯正すればよいか▽歯並びは遺伝か▽片側かみの子は顔がゆがむか―など聞かれることが多い。また最近さまざまなところで歯並びが取り上げられ、歯並びが悪いのは軟らかいものばかり食べて硬いものを食べなくなったためともいわれている。果たして本当にそうなのだろうか。
 歯並びは遺伝や環境、咀嚼、食品、姿勢などさまざまな因子が絡み合っている。歯並びは予防できるかという疑問に興味深い報告がある。W.A.Price博士が世界各地の民族を調査したところ、同じ民族内部で突然に歯列不正が出現してきたり、同じ親から生まれた子供でも、ある時を境にそれ以降に生まれた兄弟はみな歯列不正が出現したと報告している。その境とは伝統的な文化や生活様式・食品を奪われた瞬間であろうと述べている。その地域に根差した伝統食から近代食になると、歯列不正はもちろん肉体面や精神面、道徳面まで退化していることを報告している。
 現在の日本はどうだろう。伝統文化である畳で生活することは少なくなり、食事は日本古来の米文化からパンなどの欧米化が進んできた。食事様式も畳に正座し、茶碗などの食器を口元に運ぶ日本古来の様式から、椅子に座り口を食器に近付ける欧米様式が多くなった。また20年前と比べると子供の体格は大きくなったが、筋力や運動能力の低下がみられ、歩行量も約半分となった。乳歯列は歯が平らになるくらい擦り減り、上の歯が下の歯を隠さず、歯と歯の間に隙間があるのが正常であるが、そのためには良い姿勢で咀嚼回数が多くなくてはいけない。良い姿勢は正しい動的な活動を続けていることで無意識にとりうるものである。腹筋や背筋のどちらかを多用するような偏った運動や、左右の傾きが極端に異なった運動はもちろん、睡眠時間が長かったり、だらだらした生活などで筋力が低下し骨格をゆがめてしまう恐れがある。そのため姿勢が悪いと咀嚼運動は劣化してしまう。
 子供は自覚することができないので、乳歯列をきちんと成長させるには両親や祖父母によって正しい文化、生活習慣を教えることが大切になってくる。しつけは自我が芽生える前に家庭によって行われ、それが行儀のよさにつながる。
今一度歯並びを考える前に、本当に守らなければいけないものは何かよく考えてみたいものである。